2008 Fiscal Year Annual Research Report
水素・メタン二相循環発酵による廃棄物系バイオマスエネルギー変換の高効率化
Project/Area Number |
18360249
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
李 玉友 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 准教授 (30361140)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 和典 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30292519)
野池 達也 日本大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (90005398)
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Keywords | バイオマス / バイオエネルギー / 水素発酵 / メタン発酵 / 二相プロセス / 高温水素発酵 / 中温メタン発酵 / 廃棄物 |
Research Abstract |
本研究は, 廃棄物系バイオマスからバイオエネルギー(水素・メタン)の回収を行うためのプロセスの開発を目的とし, 水素発酵とメタン発酵槽からなる二相循環式水素・メタン発酵プロセスを行った。平成20年度においては次の3項目について研究を行った。 (1) 水素発酵に関する研究 水素生成の効率化を目的として、膜分離型生物反応槽を用いてグルコースを基質とした中温水素発酵の連続実験を行った。また、水素発酵に及ぼす温度と基質濃度の影響について連続実験を行い、高温条件でより安定で高い水素収率を得ることを明らかにした。 (2) メタン発酵プロセスに関する研究 余剰汚泥のメタン発酵に及ぼす消化温度やオゾン処理の影響を実験的に検討した結果、温度、オゾン処理および汚泥返送を考えた最適的なプロセス組み合わせを把握した。具体的には高温前処理の後にオゾン処理を加え、その後中温メタン発酵を行うプロセスがよい処理性能が得られることが分かった。 (3) 微生物群集構造解析に関する研究 余剰汚泥を種汚泥培養源として嫌気性自己分解を経たメタン発酵スタートアップの実験を行い、運転状況と微生物群構造との関連性について考察を行った。酸生成期からメタン生成期への移行時期にMethanosarcina属古細菌のrDNAが顕著に増加し. メタン生成速度の増大と相関していた。
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