2007 Fiscal Year Annual Research Report
鉄バクテリア法による地下水中の砒素除去システムの開発
Project/Area Number |
18360253
|
Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
菅原 正孝 Osaka Sangyo University, 人間環境学部, 教授 (60026119)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 博明 大阪産業大学, 工学部, 教授 (40135520)
藤川 陽子 京都大学, 原子炉実験所, 准教授 (90178145)
浜崎 竜英 大阪産業大学, 人間環境学部, 准教授 (50340617)
|
Keywords | 砒素 / 地下水 / 水道 / 鉄バクテリア法 / 鉄 / マンガン / XAFS / XANES |
Research Abstract |
2007年度の前期・後期の結果では、鉄については前期・後期ともに90%を超える除去率を安定して得た。砒素については、後期は約60%と前期に比べ除去率が改善された。マンガンの除去は、前期・後期ともに除去はほとんどされなかった。アンモニア性窒素の硝化率は後期でやや改善された。これはろ材の変更、逆洗頻度の変更によるものと考えられる。カラム試験の結果では、全てのろ材において通水開始50日目までにはマンガン・アンモニア性窒素の除去・硝化が見られていた。このことからある浄水場での使用済みマンガン砂以外のろ材でもマンガンの除去、アンモニア性窒素の硝化が可能であると示唆された。マンガン除去については、前期の各段階のDO値は原水から調整槽、中の上、中の下、処理水に進むに連れ低下していることがわかった。これらのことから前期の生物ろ過塔内では限られた酸素を鉄酸化・硝化に使い切りマンガン酸化のみが起こらなかった可能性が示唆された。 SPring-8のXANES(X線吸収端構造)などを用いて吸着試験の分析も実施したが、吸着は生の鉄バクテリアフロックに5価砒素を添加したものが一番高いことが判明した。そして生鉄バクテリアフロックに3価砒素、乾燥させた鉄バクテリアフロックに5価ヒ素砒素、乾燥させた鉄バクテリアフロックに3価砒素をそれぞれ吸着させた順に吸着能は低くなった。この結果、吸着分配係数が高いものほどよく吸着することがわかった。また、反応半減期の時間が少ないものほど早く吸着することもわかった。今回の測定結果から、生の鉄バクテリアフロックの3価砒素吸着能は凍結乾燥させた鉄バクテリアフロックの5価ヒ素吸着能より大きいかった。また、吸着速度も生よりが乾燥よりも大きいかった。
|
Research Products
(13 results)