2006 Fiscal Year Annual Research Report
構造実験に基づく鉄骨コンクリート合成構造の耐震性能評価法の開発
Project/Area Number |
18360262
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
倉本 洋 豊橋技術科学大学, 工学部, 准教授 (20234544)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 智哉 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教 (20402662)
中澤 祥二 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教 (70314094)
西山 功 国土交通省国土技術政策総合研究所, 建築研究部, 部長 (30344005)
福山 洋 独立行政法人建築研究所, 構造研究グルーブ, 上席研究員 (60344008)
西村 泰志 大阪工業大学, 工学部, 教授 (10102998)
|
Keywords | CES柱 / CES柱梁接合部 / 繊維補強コンクリート / 構造性能 / プレキャスト |
Research Abstract |
本研究課題は、鉄骨とコンクリートのみから構成される鉄骨コンクリート(Concrete Encased steel :以下、CES)構造システムを対象とした限界耐力計算による耐震性能評価法の開発を目的としたものである。 平成18年度においてはCES柱およびCES柱梁接合部の構造性能評価に関する研究を実施した。 CES柱の構造性能評価に関する研究では、これまで研究してきた繊維補強コンクリート(FRC)を用いたCES構造に対して施工の合理化を図ることを目的として、プレキヤストFRCパネルで内蔵鉄骨を囲み、内部に普通コンクリートを打設したPCa-CES柱の構造実験を実施した。実験変数にはパネルの接合方法を選択し、(1)直交するパネル間をエポキシ系接着剤による接着接合としたもの、(2)接着接合に加え、パネルの内面にスタッドボルトを取り付けたもの、および(3)接着接合に加え、パネル内面の四隅にアングルを取り付け、長締めボルトを用いて接合したものの3種類の接合方法を比較検討した。その結果、外殻パネルにスタッド等を設けることにより、大変形時においても外殻パネル部分と内部コンクリートの一体性が維持され、一体打ちCES柱と同等の構造性能を有することを明らかにした。また、PCa-CES柱は、内蔵鉄骨、コンクリートおよびFRCパネルによる合成断面としての耐力を充分に有しており、特に応力状態の厳しい外殻部にFRCパネルを用いた構造的に合理的な構造であることを明らかにした。 CES柱梁接合部の構造性能評価に関する研究では、接合部せん断余裕度の異なる内柱梁接合部2体の構造実験を実施した。その結果、CES柱の場合と同様に、大変形時においてもコンクリートの剥落はほとんど確認されず、安定した復元力特性を示すことを明らかにした。また、パネルのせん断耐力に関しては、鉄骨鉄筋コンクリート規準式を用いて概ね評価できることを確認した。
|
Research Products
(3 results)