2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18360270
|
Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
島崎 和司 神奈川大学, 工学部建築学科, 教授 (00343632)
|
Keywords | RC構造 / 損傷制御 / 耐震壁 / X型配筋 / 付着 |
Research Abstract |
地震後の損傷が少ない構造形式として、コア壁に制振装置を組み込んだ耐震要素を持つCFT柱-フラットプレート構造は最適な構造形式のひとつである。これまでに、制震装置としての境界梁、柱床接合部のパンチングシアーに対する検討を行ってきた。本研究では、損傷低減型のコア耐震壁の構造形式を提案し、大地震後でも財産価値を失わない構造システムを提案することを目標とする。先行研究として、基本形アンボンドX型配筋を内蔵した平面耐震壁の実験研究を実施し、この成果を元に、コア壁としての立体挙動によるX型ブレースシステムの挙動、コア壁の挙動にスラブの与える影響等の検討を行い、設計手法の確立を目指した研究により、新しい構法による損傷低減型コア壁の開発を目指すものである。 本年度は、先行研究の損傷低減型平面耐震壁の結果をL型立体耐震壁に適用した実験的研究を実施し、立体的挙動による損傷、性能の相違について実験により検証を行った。その結果、コア壁にデボンドX型筋を用い、端部の鉄筋を補強することにより、立体耐震壁においても脚部の圧壊を低減させ、損傷を低減して十分に耐力を保持することはできた。しかし、R=1/100を超えるような大変形時の損傷低減、良好な修復性の確保については課題が残った。 また、平成18年度実施の実験結果を踏まえ、損傷が見られた部位の耐荷機構評価を行い、その損傷を低減させるための構法を検討して分割耐震壁を提案し、その損傷低減効果を実験的研究により検証した。端部縦筋をデボンドし、パネルを分割することにより分散クラックを防止でき、壁脚部、分割部、プレート部にひび割れを集中させることができた。また分割することで大変形時でも損傷を低減する効果が得られた。
|
Research Products
(1 results)