2007 Fiscal Year Annual Research Report
様々な「見え方」を備えた視覚障害者の移動実態に関する研究
Project/Area Number |
18360281
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西出 和彦 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (80143379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 和彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (40361521)
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Keywords | バリアフリー / 視覚障害 / ロービジョン / 移動様態 / 環境認知 / 案内サイン / 視覚障害者用誘導ブロック |
Research Abstract |
平成18年度は、主に文献調査を中心として、弱視(ロービジョン)と全盲の状態の人々に関する基礎的情報を収集した。同時に視覚障害当事者との予備的ヒアリングを進め、特に弱視の状態に関する基礎的な情報の収集を行った。また視覚障害者誘導用ブロックの整備計画に関わり、視覚障害者が誘導用ブロックの配置計画に参加するためのコーディネートを行った。それをふまえて平成19年度は、ロービジョンと晴眼者を対象とした、眼科医院内での歩行時における注視傾向をアイマークレコーダを用いて測定する実験を行った。これは、室内環境におけるロービジョン者の注視傾向を明らかにすることを目的としたもので、視野・視力と歩行様態、並びに注視傾向の関係を分析した。結果、ロービジョン者は晴眼者に比べ同じコースでも長距離を、時間をかけて歩くことが確認され、またこの傾向は視野が狭い者に顕著であることが判明した。また歩行の際、ロービジョン者は晴眼者に比べより多くの手がかりに注意を向けながら歩いていることも判明した。アイマークレコーダによる注視点の分析からは、ロービジョン者は晴眼者に比べより近い距離を、頻繁に注視していることが判明した。またこの傾向は視野の狭い者に顕著であり、かつ視野の狭い者は注視点までの俯角が大きいことも判明した。注視対象に関しては、ロービジョン者は床面、特に床のエッジ上の部分を注視する傾向があり、また家具などを注視しない傾向があることが明らかになった。また、これらの傾向は、視野と視力によって多少異なり、全般的には視野の狭い者に顕著であることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)