2006 Fiscal Year Annual Research Report
3次元立体視動画像実験による総合病院の空間等改造と高齢者の分かり易さの研究
Project/Area Number |
18360290
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
渡邉 昭彦 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (70042520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 智久 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教 (40324496)
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Keywords | 総合病院の分かり易さ / 空間・サインの改造画像 / 3次元立体視動画像実験 / 高齢者の探索行動 / 方向案内板のサイン体系 / 平面案内板のサイン体系 |
Research Abstract |
TとO総合病院2箇所の空間・サインの改造画像を作成し、3次元立体視動画像実験装置を用いて、被験者として高齢者20人(各病院10人、総合視力0.5以上)に第1段階が初診受付、第2段階が診察受付、第3段階が検査受付の3段階の実験を行い、高齢者の探素行動め課題と改善の方向を明らかにした。改善画像の改善点は、(1)エレベータやエスカレータを入口から使い易い位置に変更、(2)サインの位置及び記載内容の変更、(3)2階から1階や戻って探索を行うための平面案内図の位置と記載内容の変更、(3)主サインを見逃した場合の補助サインの追加、(4)サインを減らすための平面案内図を重視した探索のための平面案内図の整備と重複サインの削除、(5)見通しを良くするための一部の柱の削除を行った。被験者の高齢者は、T総合病院郷歳代3人(男1、女2)、70歳代7人(男2、女5)、O総合病院65歳代4人(男2、女2)、70歳代6人(男5、女1)である。第1段階の実験では、これまでの学生実験ではT・Oとも全員が最短で到達していたが、高齢者は半数以下で、入口を入って横の受付に気付かず正面の大きな方向案内板に気をとられる。理由として高齢者の視野が狭く、横方向を見逃すこと明らかになった。第2段階は1階から2階に行く必要があるが、学生ではT・O共に8割が最短で、高齢者のTの最短は3人、Oの最短は6人であった。理由は多くめ情報がある方向案内版と平面案内図は共に視認はするが、前者は読み取りが難しく、後者は読み取ろうとしないことが分かった。第3段階は2階から1階に戻る必要があるが、学生ではTは6割、Oは4割が最短で、高齢者のTの最短は1人、Oの最短は0人であった。理由はT・Oとも戻るには平面案内図の読み取りが必要で、高齢者は第2段階と同様に視認はするが読み取ろうとせず、分り易い方向案内板中心のサイン体系の必要性を明らかにできた。
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