2008 Fiscal Year Annual Research Report
3次元立体視動画像実験による総合病院の空間等改造と高齢者の分かり易さの研究
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18360290
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
渡邉 昭彦 Toyohashi University of Technology, 工学部, 客員教授 (70042520)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 智久 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教 (40324496)
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Keywords | 3次元立体映像装置 / 高齢者の探索行動 / 透視図型案内板 / ボックス型サイン / 高齢者の視力 / 高齢者の視野 / サインの獲得率 / 高齢者の探索力 |
Research Abstract |
平成20年度は、TとO総合病院(以下、TとOと略す)第IV期改善画像を作成し、高齢者各10人計20人を被験者にして実験を行った。 第IV期改善画像の主要な改善点は、高齢者がほとんど利用しない位置情報の優位性を持つ平面案内板の利用を促すため、透視図型の案内板を開発した。実験の結果、Tの平面案内板a(以下平aと略す)は、1人獲得、9人非知覚、平d表は3人獲得、2人不取得、5人非知覚、平d裏は3人獲得、2人不取得、5人非知覚である。Oの平aは4人獲得、1人不取得、1人不確認、4人非知覚である。平b表は2人獲得、1人不取得、7人非知覚、平b裏は4人獲得、2人不取得、4人非知覚である。 III期のTの平aは、不取得4人、非知覚6人、平d表は1人獲得、4人不取得、5人非知覚、平d裏は3人不取得、7人非知覚である。Oの平aは、10人全員が非知覚、平b表は7人不取得、3人非知覚、平b裏は1人獲得、4人不取得、5人非知覚である。以上の比較で、Tの平aは0人から1人獲得、平d表は1人から3人獲得、平d裏は0人から3人獲得で全体に改善した。Oの平aは0人から4人獲得、平b表は0人から2人獲得、平b裏は1人から4人獲得で改善した。以上、開発した透視図型案内板の高齢者への効果が明らかに出来た。。 今回、透視図型の効果で高齢者に利用と獲得を促せることを明らかにしたが、更に表現を工夫して獲得率を上げる必要がある。 平成21年度に延長し、科研費取得準備段階の学生が被験者の0期(現状)からII期、科研費によるII期からIV期の総合分析を行なった結果、両病院共通問題として、各部門が番号を使うことで誤解が起こる、学生が対応出来た基本サインでも、高齢者は方向案内板でも分かり易く構成しないと不取得率が高まる。全般に高齢者は視力の衰えや視野が狭くなり、日常生活の多様化による探索力の多様化が見られ、ボックス型受付番号、透視図型案内板等の新しいサイン方式を提供する必要がある。
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