2008 Fiscal Year Annual Research Report
伝統的町並みの街区・住民特性に応じた地震火災リスク低減方策に関する研究
Project/Area Number |
18360293
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
北後 明彦 Kobe University, 自然科学系先端融合研究環都市安全研究センター, 教授 (30304124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 哮義 京都大学, 防災研究所, 教授 (70293959)
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Keywords | 火災 / 地震 / 消火 / 伝統的建造物 / 減災 |
Research Abstract |
1.伝統的市街地における延焼火災に対する住民の消火活動能力の定量化を図ることを目的として,消防用可搬ポンプを利用した消火活動実験を行った.本実験の内容は,住民行動シナリオに基づいており,消防水利までのポンプ移動,エンジン起動,ホース延伸,放水開始という,一連の作業に要する時間の測定を行った。 2.住民による消火活動の簡易評価手法を、対象となる地区の可搬式ポンプ使用可能範囲と消火活動従事者の属性の組み合わせによる消火活動の生起確率と開始までの時間によって評価する方法として作成した。 3.日本特有の軸組木造土壁工法の景観を生かした防火改修方法の検討のため、建設時期や地域に応じて塗厚に幅が見られる土壁の耐火性能について、面材としての土壁の遮熱性能について検討を行なった。 4.以上より、外壁などの防火改修による延焼阻止効果を耐火試験によらずとも把握できる手法が得られるので、この防火改修、及び、可搬式ポンプによる住民消火を組み込んだ延焼シミュレーションを用いた延焼危険性のリスク評価を行うことによって、達成すべき防火改修の程度や消火設備の形式、配置密度等を明らかとすることが可能となった。
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