2006 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーCVD法による生体親和性セラミックスコーティングの高速合成
Project/Area Number |
18360310
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
後藤 孝 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (60125549)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増本 博 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (50209459)
木村 禎一 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (10333882)
塗 溶 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (80396506)
堀田 幹則 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (30431604)
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Keywords | 生体親和性 / セラミックス膜 / レーザーCVD |
Research Abstract |
Ca(dpm)_2およびTi(OiPr)_2(dpm)_2有機金属錯体を原料として,有機金属化学気相析出(MOCVD)を用いてCP-Ti基板上にチタン酸カルシウム(CaTiO_3)膜を合成した。T_<sub>=973~1073K, R_<Ca/Ti>=0.78~0.95, P_<tot>=0.8kPaではCaTiO_3単相膜が得られた。膜の表面組織は,微粒子が凝集したカリフラワー状の構造であり,P_<02>の増加とともにカリフラワー状集合組織の粒径はサブミクロンから2×10^<-6>m程度まで増加した。また,R_<Ca/Ti>=0.58では(020)に強く配向した板状結晶で構成された膜が得られた。T_<sub>=873および973Kで合成した膜の断面構造は,緻密構造であったが,T_<sub>=1073Kで作製した膜は柱状晶であった。CaTiO_3膜の成膜速度は,P_<02>およびT_<sub>の上昇,またP_<tot>の減少とともに増大し,T_<sub>=1073K, P_<tot>=0.4kPa, P_<02>=0.32kPaで1.25×10^<-8>m/sの極大値を示した。チタン酸カルシウム(CaTiO_3)をコーティングしたCP-Ti基板をハンクス溶液へ浸漬し,ハイドロキシアパタイト(HAp, Ca_<10>(PO_4)_6(OH)_2)の形成の様子を調べた。基板温度が高い条件で被覆したCaTiO_3ほどハイドロキシアパタイトの形成が速かった。基板温度873Kで合成したCaTiO_3膜上へは6週間,973Kで合成したCaTiO_3膜上へは2週間,1073Kで合成したCaTiO_3膜上へは3日間の浸漬により,膜表面はハイドロキシアパタイトにより覆われた。1073Kで合成したCaTiO_3膜上には6時間の浸漬でハイドロキシアパタイトの前駆体であるリン酸オクタカルシウム(OCP, Ca_8H_2(PO_4)_6・5H_2O)が生成した。
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Research Products
(3 results)