2006 Fiscal Year Annual Research Report
多元共晶融体の鋳造による多元ナノ複合セラミックスの作製
Project/Area Number |
18360313
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉村 昌弘 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (10016826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 友亮 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 特任講師 (30345392)
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Keywords | セラミックス / ナノ材料 / 構造・機能材料 / 材料加工・処理 / 生体材料 |
Research Abstract |
本研究では、多元ナノ複合セラミックスを作製するために、多元共晶融体の鋳造とその結晶化を検討した。 まず、HfO_2-Al_2O_3-Gd_2O_3系ではcubic HfO_2-GdAlO_3-Al_2O_3三元系の共晶組成で透明なアモルファスが得られること、それをアニールすると順次三相が結晶化し、特有のナノコンポジットになることが分かった。さらにこの系にEu_2O_3を添加するとアモルファス相の生成が容易となり、形状付与がしやすくなる。 CaO-Al_2O_3-Y_2O_3系では、C_<12>A_7(Ca_<12>Al_<14>O_<33>)化合物と三元系化合物CaYAlO_4との間に共晶組成があり、その付近で容易にアモルファス相が得られることがわかった。この共晶系を利用すると、CaYAlO_4の結晶化に伴う体積収縮がC_<12>A_7の結晶化の際の巨大な体積膨張を補償すること、および内部からの析出・結晶化がおこることのためクラックが入らないC_<12>A_7複合セラミックスが得られた。 また、CaO-A_<12>O_3-HfO_2系では、新しい化合物Ca_<13>Al_<12>Hf_2O_<35>とC_<12>A_7の間に共晶関係があり、その融体急冷によるアモルファス相が得られること、およびそのアニールによりやはりクラックの入らないC_<12>A_7複合セラミックスが得られることがわかった。これらの事実はC_<12>A_7セラミックスの広い応用へ役立つものと考えられる。
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Research Products
(5 results)