2006 Fiscal Year Annual Research Report
金属/酸化物ナノヘテロ界面の雰囲気依存構造変化のメカニズムに関する研究
Project/Area Number |
18360322
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
香山 正憲 独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 上席研究員 (60344157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 真悟 独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 研究員 (50357448)
田中 孝治 独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 主任研究員 (40357439)
秋田 知樹 独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 主任研究員 (80356344)
前田 泰 独立行政法人産業技術総合研究所, 環境化学技術研究部門, 研究員 (30357983)
市川 聡 大阪大学, 学内共同利用施設等, 特任助手 (80403137)
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Keywords | ヘテロ界面 / 金ナノ触媒 / 電子顕微鏡 / 第一原理計算 / PAW法 / ケルビンフォース顕微鏡 / セリア / HAADF-STEM |
Research Abstract |
(1)電子顕微鏡観察では、これまでに観察されたAu/CeO2系の雰囲気依存構造変化について、温度上昇の効果とそれ以外の雰囲気効果の区別を明確にするため、加熱ホルダーを用いて加熱中のAu/CeO2モデル触媒試料でのAu微粒子の挙動を詳細にその場TEM観察した。加熱中にAu微粒子の移動は観察されず、小さな粒子が消失して、大きな粒子が成長する様子が観察された。この成長(消失)はオストワルト成長であることが確認できた。Ag/Cに対する他グループの先行研究と比較すると、加熱中にAuは小さくなるとCeO2基板上で平板状になる傾向が観察され、Ag/C系と大きく異なる。これは、界面のAu原子がCeO2表面に強く接合していることを示唆する。また、多結晶CeO2基板を用いたAu/CeO2モデル構造について、暗視野STEM(HAADF-STEM)観察を試みた。その結果、Au/CeO2界面ではアモルファス層などを介さず、急峻な界面を形成し、優先方位関係を有していることが確認できた。 (2)表面科学手法では、Au/CeO2系を対象として、走査プローブ顕微鏡によりCeO2最表面及び第二層の酸素欠陥や電子状態を調べる計画である。しかし、絶縁性であるため、通常のトンネル顕微鏡の適用は容易でないことが判明した。そこで、絶縁性試料の観察に適したケルビンフォース顕微鏡についての調査検討を行い、次年度での導入の諸準備を行った。 (3)第一原理計算では、Au/CeO2界面計算の準備として、CeO2完全結晶(蛍石構造)の電子構造計算を試みた。平面波基底PAW(projector-augmented wave)法プログラムQMASを用いて計算した。Ce-4f電子の強相関的挙動を扱うため、LDA+U法を検討し、各種のUの値に対して電子構造を計算して、最適な値を検討した。
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Research Products
(2 results)