2008 Fiscal Year Annual Research Report
金属/酸化物ナノヘテロ界面の雰囲気依存構造変化のメカニズムに関する研究
Project/Area Number |
18360322
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
香山 正憲 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, ユビキタスエネルギー研究部門, 上席研究員 (60344157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 泰 独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 研究員 (30357983)
市川 聡 大阪大学, 学内共同利用施設等, 特任助教 (80403137)
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Keywords | ヘテロ界面 / 金ナノ触媒 / 電子顕微鏡 / 第一原理計算 / ケルビンフォース顕微鏡 / セリア / HAADF-STEM法 / PAW法 |
Research Abstract |
(1)電子顕微鏡観察では、前年度に引き続きAu/CeO_2系のHAADF-STEM観察を行い、観察中にAu粒子がlayer-by-layerで縮小して行く過程の観察に成功した。また、周縁部で原子構造の乱れが生じることが観察された。一方、酸化物基盤の効果を探るため、Au/SrTiO_3系の電顕観察を行った。格子misfitのためコヒーレントな界面構造は生成しない。電子線ホログラフィー観察から、微少粒子では界面にO原子があるために強い相互作用が推定された。 (2)表面科学実験では、前年度に引き続きケルビンフォース顕微鏡(KFM)による表面電位測定からAu粒子/TiO_2基盤間の電子移動量を検討した。詳細な解析結果はAu原子当たり0.002電子とわずかな量であった。これは接触電位差によるメゾスケールの移動である。一方、界面結合による局在化した電子状態やダイポールについては、第一原理計算により検討されてきている。こうした電子移動や電子の再分布と触媒活性との関係の解明が次の課題である。 (3)第一原理計算では、これまでのAu/CeO_2系の第一原理計算結果を電子顕微鏡観察等の結果と比較検討し、Au/CeO_2系の雰囲気依存構造変化のメカニズムを検討した。各種雰囲気での表面・界面エネルギー、欠陥形成エネルギー、およびAu原子やAu-layerの吸着した系のエネルギーの解析と、酸素濃度に依存した酸素の化学ポテンシャル変化、電子線照射によるCeO_2のバルクや表面の酸素vacancy形成の二つの観点から、現象のメカニズムを考察した。
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Research Products
(17 results)