2007 Fiscal Year Annual Research Report
部分酸化型水素製造システムへの酸素透過膜の実装試験による最適化
Project/Area Number |
18360326
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高村 仁 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 准教授 (30250715)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 益男 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80133049)
亀川 厚則 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90292242)
|
Keywords | 酸素透過膜 / メタン改質 / 水素製造 / エクセルギー / セリウム酸化物 / 混合導電性 |
Research Abstract |
本研究では、セリウム酸化物基複合体型酸素透過膜モジュールを実際にシステムに実装し、エクセルギー評価に基づく酸素透過膜の導電特性の最適化により、水素製造効率75%(低位発熱量換算)を達成する指針を得ることが目的である。今年度は、1)酸素透過膜の発熱量評価、2)固体電解質を用いた水素・電力併産システムとのエクセルギー損失の比較を実施した。 酸素透過膜にはテープキャスト法により作製された厚さ0.25mmの(Ce_<0.85>Sm_<0.15>)O_2-15vol%MnFe_2O_4を用いた。昨年度測定された膜の作動温度(900℃)における電気伝導度(電子/酸化物イオン)の酸素分圧依存性から酸素透過に伴う膜のジュール発熱量は150sccmのメタン投入量当たり8.4Wと決定された。固体電解質としては20mol%Sm添加CeO_2(0.3mm厚)を用い、電極にはBa_<0.5>Sr_<0.5>CO_<0.8>Sr_<0.2>O_<3-δ>(カソード)と(Ce_<0.8>Sm_<0.2>)O_2-50vol%NiO(アノード)を用いた。作製したセルをAr-10%CH_4を燃料として700℃での部分酸化反応に供したところ、電流密度が288mA/cm^2のとき最高出力密度131mW/cm^2を得た。このシステムの熱力学コンパスを作成したところ出力密、度に比例してエクセルギー効率は上昇し最高出力密度の作動点において最大46.7%に達した。一方、酸素透過膜による水索製造システムと擬似できる短絡状態における効率は22.8%であり、排熱等を与エネルギープロセスとして組み込むことが可能な高温環境下では水素・電力併産型の効率が高いことが分かった。
|
Research Products
(5 results)