2006 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ材料試験による階層的微視組織の機械的性質評価法の開発
Project/Area Number |
18360334
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
高島 和希 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (60163193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 雅亮 熊本大学, 自然科学研究科, 講師 (20304032)
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Keywords | マイクロ材料試験 / 材料組織 / 機械的性質 / 破壊靱性 / PST結晶 / 界面 |
Research Abstract |
金属材料の機械的性質は、材料固有(intrinsic)の強度に加えて、材料を構成する微視組織要素(粒界、析出物、第二相やそれらと母相との界面強度など)の特性に支配されている。したがって、材料を構成しているこのような微視組織要素の機械的性質を知ることが、材料の強化設計を考える上できわめて重要となる。本年度は、金属材料を構成する階層的な微視組織の機械的性質を評価するため、材料中の階層的な構成組織要素の中からミクロンサイズの超微小サイズの試験片を切り出して、その機械的性質を評価する試験法を開発するとともに、より精度の高い計測を目指して、現有試験機の改良を行った。まず、材料内部の組織から試験片を切り出す方法として、微細レーザ加工によって前加工を行い、最終仕上げにFIBを用いる加工法を開発した。試験装置の改良としては、荷重分解能、変位分解能の向上と引張試験における把持方法を検討した。具体的には、荷重計測装置の荷重分解能の向上を図るとともに、レーザスペックルを利用した非接触型歪計測装置を新たに開発した。また、試験片把持法として、光硬化樹脂を利用したマイクロ接着法を開発した。開発した試験装置の性能を確認するために、TiA1 PST結晶からミクロンサイズの超微小片持ち梁試験片を切り出し、ラメラ問に切欠きを導入し、界面破壊靱性を計測した。その結果、従来の計測法に比較して、より精度の高い界面破壊靭性値の計測を行なうことができることを確認した。
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