2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18360335
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
高杉 隆幸 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 教授 (20108567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金野 泰幸 大阪市立大学, 工学研究科, 助教 (50214482)
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Keywords | 金属間化合物 / 超合金 / 組織安定性 / 熱安定性 / 複相組織 / Ni_3Al / Ni_3V / 耐熱材料 |
Research Abstract |
新規の高温構造材料として、Ni_3Al-Ni_3Ti-Ni_3V、Ni_3Al-Ni_3Nb-Ni_3V、Ni_3Si-Ni_3Nb-Ni_3Ti擬3元合金系に立脚するマルチ・インターメタリックスin-situ複合材料の研究開発を合金設計と組織制御に基づき行うと共に、用途開発についても検討を加え、以下のような結果を得た。 1.Ni_3Al-Ni_3Nb-Ni_3TiならびにNi_3Al-Ni_3Ti-Ni_3Vマルチ・インターメタリックス合金は強度の逆温度依存性と塑性変形能を示し、長時間保持によっても組織安定性が高く、そのため高温強度の劣化(低下)がないことを観察した。 2.Ni_3Al-Ni_3Ti-Ni_3VならびにNi_3Al-Ni_3Nb-Ni_3Vマルチ・インターメタリックス合金について、溶解法、鍛造法、単結晶法<一方向凝固法>による製造プロセスが可能であることを検証し、製造性に優れていることを明らかにした。 3.高温引張り特性は凝固材、鍛造材、一方向凝固材(単結晶)等の製造プロセスに依存していること、高温域の強度と延性さらにはクリープ特性(速度、寿命)は一方向凝固材(単結晶)で優位な値を示すことを観察した。他方、低温域では鍛造材で優れていることを観察した。 4.Ni_3Si-Ni_3Nb-Ni_3Ti合金系では、構成相間の固溶限の温度変化を利用しての析出強化機構が発現することを観察し、組織制御が可能であることを見出した。 5.企業あるいは産官学との連携により、本合金のジェットエンジン用タービンブレード、高融点・硬質金属用摩擦攪拌接合ツール、耐熱・耐食ボールベアリング部材への適用を、部材に応じた改良成分と組織の適切化あるいは製造プロセスの開発により行い研究室プロトタイプの製造にまで行った。これにより実用化への一定の道筋をつけることができた。
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