2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ単結晶酸化亜鉛集合体で構成された可視反応型光触媒の高効率化に関する研究
Project/Area Number |
18360337
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Research Institution | Sendai National College of Technology |
Principal Investigator |
羽賀 浩一 仙台電波工業高等専門学校, 教授 (30270200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宍戸 統悦 東北大学, 金属材料研究所・金属ガラス総合研究センター, 助教授 (50125580)
湯蓋 邦夫 東北大学, 金属材料研究所・金属ガラス総合研究センター, 助手 (00302208)
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Keywords | 酸化亜鉛 / 光触媒 / 可視光応答 / ナノ単結晶 / 微細結晶体 / ファイバー |
Research Abstract |
平成18年度は以下の2項目の研究課題について検討を進めた。 1.ZnO微細結晶体作成における高効率化に関する研究 結晶成長の高効率化を実現させるためのインライン装置の設計、製作を進めた。当初、結晶体をベルトコンベア状のガラス繊維に成長させる機構を検討していたが、実験を進めるに従い、ガラス繊維に付着した結晶核が脆弱でわずかな衝撃で崩落してしまうことが明らかとなった。この問題を解決するために装置設計を大幅に変更し、結晶成長部分を動かさずにアセチルアセトン亜鉛錯体原料を移動させる構造とした。装置の概略は、原料供給と微細結晶体を収集する容器を交互に設置し、それらの容器を時間を区切って移動させ、上部に設置した固定の成長容器から光触媒を衝撃で落下させて収集容器に捕捉する構造とした。この設計により、微細結晶体の崩落と再蒸発の問題が回避できた。また、ZnO微細結晶体を成長させる基板材として5種類の形状の異なるガラス繊維を選択し、微細結晶体の成長実験も進めたが、微細結晶体の収率は以前から使用していたガラスウールと同程度であった。 2.可視領域におけるZnO光触媒の高効率化の研究 ZnO光触媒の高効率化には、太陽電池と同様な対生成キャリアの分離メカニズムが必要となる。太陽電池では、金属とのショットキー接合、ドーパントによるpn接合、異種材料によるヘテロ接合を利用し、これらの接合による電位勾配により対生成キャリアを分離している。昨年度は金属(Pt, Au, Pd, Ag)とのショットキー接合を実現するためにZnO光触媒にこれらの金属を各々混ぜ合わせ、ガラス基板に接着した。それらの試料の中でAu金属を胆持させた試料のイソプロパノールに対する光触媒特性を確認したが、芳しい結果は得られなかった。これは、光触媒と金属粉を混ぜ合わせて胆持したのみでは金属粉と光触媒との間で十分な接合が得られないためと思われる。
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Research Products
(3 results)