2007 Fiscal Year Annual Research Report
単分散金属粒子を用いた高精度人工結晶の作製とテラヘルツ波フォトニック結晶への応用
Project/Area Number |
18360344
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川崎 亮 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (50177664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 健太 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00400284)
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Keywords | 粉末冶金 / 単分散粒子 / 粒子配列 / フォトニック結晶 / テラヘルツ波 |
Research Abstract |
球形単分散微金属粒子をテラヘルツ波長に対応する格子周期で複雑な3次元構造にも配列できる新技術を確立する。これに樹脂を含浸し除去することにより、完全フォトニックバンドギャップを持つ反転ダイヤモンド構造のフォトニック人工結晶が作製できることから、テラヘルツ波制御用の要求を満たすデバイスの作製が可能となる。テラヘルツ波は医療分野、社会安全システム、超多重光通信など多くの分野への展開が期待されているが、当該新技術はその制御デバイス化を実現する基盤研究・技術として期待される。 粒子配列精度を評価した上で、本法による粒子配列体がフォトニックバンドギャップを発現するに十分な周期構造性を有するものであるかどうかを単分散粒子の粒度分布も考慮して検討した。特に、球の大きさのバラツキがフォトニックバンドギャップの発現に及ぼす影響を平面波展開法によるシミュレーションにより検討し、バンドギャップの範囲およびキャップーギャップ中間比に対する球の大きさのバラツキ(粒子分布)の影響を明らかにした。また、配列精度が5%でバンドギャップが急激に減退することを明らかにした。その結果から、用いた球形単分散粒子のバラツキは妥当なものであることを示した。 これまでに求めた最適条件を用いた高精度微粒子配列装置によりダイヤモンド型人工結晶を作製することを試み、6×6×10個の配列に成功した。 本研究では、主としてテラヘルツ波フォトニック結晶の作製を目標としている。特に、医療分野、食品分野、社会安全分野や情報分野に対応した周波数帯(500GHz〜3THz)を照準としている。
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