2008 Fiscal Year Annual Research Report
溶解度ベース・コンセプトによる高温水環境中耐食性予測チャートの提案と有効性検証
Project/Area Number |
18360346
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡辺 豊 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (10260415)
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Keywords | 腐食 / 高温水 / 酸化皮膜 / 溶解度 / ニッケル基合金 / ステンレス鋼 / 超臨界水 / 誘電率 |
Research Abstract |
(1) 任意の温度、圧力、反応環境(pH、溶存化学種、酸化力)における、イオン解離平衡および反応平衡の推算に基づいて、金属酸化物の溶解度を予測する手法の開発と改良を行い、その推算手法を用いて、広範な温度・圧力・水質条件を対象として、各環境下で耐食性を担う酸化物の溶解度を室温物性値から予測した。 (2) 高温高圧水環境条件下で物質の溶解度を精度良く測定する磁気浮遊天秤式システムならびにイオン濃度オンライン分析を用いて、代表的な合金成分酸化物についての溶解度の実測・評価を継続して行った。 (3) 温度ならびに密度をシステマティックに変えた代表的な超臨界および亜臨界水環境条件において、Cr, Moおよび一部Ta含有量が系統的に異なるFe基およびNi基合金について、腐食速度の実験的評価を行い、系統的な腐食速度実測データを得た。 (4) 実測された合金の腐食速度と(1)で推算、検証された主要金属酸化物の溶解度との相関性に基づき、耐食性予測精度を評価し、傾向を予測する上で有効であることを確認した。 (5) 上記(3)の腐食試験において合金上に形成された酸化皮膜について、組成、結晶構造、微視組織を分析・評価し、耐食性発現に寄与する皮膜に関する知見を得た。 (6) 上記の方法論による腐食速度予測手法について、高温水環境での流動加速腐食の評価への適用性を検討し、その有用性が示唆された。 (7)本研究によって得られた高温水環境での腐食に関する評価データ、皮膜情報などの知見を中心に関連データを網羅したデータベースを構築した。
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