2007 Fiscal Year Annual Research Report
微細結晶超塑性を利用した極細異形集合マイクロチューブの創製法開発
Project/Area Number |
18360355
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
真鍋 健一 Tokyo Metropolitan University, 大学院・理工学研究科, 教授 (10145667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楊 明 首都大学東京, 大学院・システムデザイン研究科, 教授 (90240142)
吉原 正一郎 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (00311001)
高橋 智 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 助教 (80260785)
古島 剛 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 助教 (30444938)
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Keywords | マイクロチューブ / ダイレス引抜き / 超塑性 / 異形管 / 集合管 / FEM / 幾何学的相似変形原理 / 伝熱 |
Research Abstract |
本年度は前年度の、角管とその多穴異形管(日型断面)及び2本の円管を束ねた異形集合管の成果を踏まえて、安定した加熱が可能で柔軟性に富むレーザー加熱方式による小型ダイレスマイクロ引抜き装置の設計試作と、新たに角管およびその集合管のダイレスマイクロ引抜き法の可能性について検討し、各検討項目について以下の成果を得た。 (1)小型ダイレスマイクロ引抜き装置の設計・試作 前年度後半に購入し準備体制を整えていた35W半導体レーザーを採用した小型ダイレスマイクロ引抜き装置の設計・試作を行い、外径0.52mm、肉厚0.1mmのSUS304を用いた引抜き実験によるレーザー引抜きの可能性を検証した。 (2)角管およびその集合管のダイレスマイクロ引抜き実験 前年度は、異形集合管に関して円管を用いたが管同士の接触が十分でないことから、角管に変更して集合管のダイレスマイクロ引抜き実験を行った。供試材としてZn-22Al超塑性材料を、加熱源は高周波誘導加熱装置を用いてダイレス引抜き実験を行った。四角管と平角管からなる一体成形異形中空管の創成を試みた結果、外管の形状が533μm×923μm、内管が一辺335μmの微小な複合管の創成に成功した。 (3)マイクロ角管およびその集合管の形状・品質・組織の簡易評価 創成したマイクロ一体成形異形中空管の横断面形状の測定結果から、期待した横断面の「幾何学的相似変形原理」は、加熱条件並びに引抜き条件などによっては困難になることを明らかにした。また、加熱幅を広くしたほうが同原理を満たす条件に近づくことを示した。適正条件でなければ、複合管を構成する管同士の界面に隙間が生じたり、横断面形状も多少変形することを示した。またSEM観察によって、拡散接合の達成には困難が伴うことも判明した。具体的な接合面評価までは至らず、来年度の課題となった。
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