2006 Fiscal Year Annual Research Report
高精度マイクロ化学分析システム構築のための新規電気化学ナノ加工プロセスの開発
Project/Area Number |
18360357
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
本間 敬之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80238823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
逢坂 哲彌 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20097249)
佐藤 裕崇 早稲田大学, 理工学術院, 客員研究助手 (90386607)
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Keywords | ナノ加工 / 電気化学反応 / シリコンプロセス / MEMS / 機能ナノ構造体 |
Research Abstract |
本研究は極めて精密な新規電気化学ナノ加工プロセスを開発し,その複合化による高精度マイクロ化学反応・分析計測システムの構築へと展開することを目的としている.本反応プロセスのもつ精密な制御性に着目し,既存系より遥かに精密かつシンプルなナノ加工プロセスを構築し,これを用いた高度なマイクロシステムの実現を目指している.研究初年度である本年度は主に要素技術の確立に主眼を置きながら以下の検討を進めた. まず,これまでに開発した,光照射援用Si電解エッチングによる位置選択的微細孔アレイ形成プロセスを基に,口径やアスペクト比などの高精度制御を実現するため,今回設備として導入した高精度光源を用い,種々のパラメータについて系統的検討を行った.その結果,光照射条件の最適化により,初期パターン孔径に対し,1/1〜1/5程度の範囲で微細孔の径を均一かつ精密に調整可能であることを見出した.次に,上記の検討により得た微細孔アレイに表面酸化プロセスを適用してガラスセルアレイを形成し,その高精度形成のための条件最適化,特に酸化膜形成条件などを中心に系統的に検討を行った.さらに形成されたセル個々の先端部にnmレベルの精度で均一な貫通孔を形成するプロセスを確立し,これらをナノノズルアレイとして適用できる可能性を見出した,これを基に,ノズルからナノスケールの還元性ガスのバブルを金属イオンを含む液相中に吐出させることにより,種々の金属ナノ粒子を形成するリアクターを構築した.さらに形成されたSi微細孔内への金属還元析出による構造体形成に関する検討を行った.特に,そのプロセスのひとつである無電解析出反応系に対し,原子分子レベルからの反応機構を理論・実験両面から解析し,添加剤分子種の作用機構解明に関する足がかりを得た.次年度はこれらの成果を基に,より詳細な解析および新たなデバイス・システム系への展開を進める予定である.
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Research Products
(5 results)