2007 Fiscal Year Annual Research Report
高精度マイクロ化学分析システム構築のための新規電気化学ナノ加工プロセスの開発
Project/Area Number |
18360357
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
本間 敬之 Waseda University, 理工学術院, 教授 (80238823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
逢坂 哲彌 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20097249)
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Keywords | ナノ加工 / 電気化学反応 / シリコンプロセス / MEMS / 機能ナノ構造体 |
Research Abstract |
本研究は極めて精密な制御の可能な新規電気化学ナノ加工プロセスを開発し、その複合化による高精度マイクロ化学反応・分析計測システムの構築へと展開することを目的としている。特に電気化学反応プロセスのもつ原子分子レペルでの精密な制御性に着目し、既存系より遥かに精密かつシンプルなナノ加工プロセスを構築し、これを用いた高度なマイクロシステムの実現を目指している。本年度は、前年度の成果に基づき、特に更なる高精度化という観点から検討を進めた。まず、位置選択的Si電解エッチングによる微細孔アレイ形成プロセスにおいては、印加電圧によりSi表面近傍に生じる空間電荷層厚のnmレベルの制御から、マスク開口径によらず10nmオーダー径の高アスペクト比微細孔を均一に形成可能とするプロセスを確立した。また、本ナノ加工プロセスの展開をはかるため、次世代型超高記録密度記録媒体として研究が本格的に開始されている、強磁性ナノドットアレイを用いたビットパターン媒体形成について検討を行った。ナノインプリントリソグラフィを用いてパターン基板を形成し、これに強磁性CoPtを電解析出させることで、CoPtナノドットアレイの作製を試みた結果、最小で70nm径、100nm周期のナノドットアレイの作製に成功した。さらに、Si表面の更なる高機能化を実現するアプローチとして注目され、近年実用化も始まりつつある歪みSi系について、結晶構造における歪みが固液界面における表面反応性に与える影響について解析するためのモデル構築を試みた。量子化学計算および電気化学的解析の双方から検討を進めた結果、歪みの度合いに応じて電気化学的開回路電位が卑側にシフトすることが示された。さらにこのような電位シフトの発現の起源を、電子状態から理論的に解明した。次年度はこれらをさらに高度化させると共に、より広範な展開を目指し、本研究成果の有用性の実証を図る。
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Research Products
(10 results)