2006 Fiscal Year Annual Research Report
水素循環プロセスのためのPt基モデル触媒表面の構築と反応
Project/Area Number |
18360361
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
和田山 智正 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (20184004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田邊 匡生 東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (10333840)
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Keywords | 燃料電池電極 / 分子線エピタキシ / 一酸化炭素 / Pt / fcc-Fe / 赤外反射吸収 / 反射高速電子線回折 / 低速電子線回折 |
Research Abstract |
化石燃料の資源枯渇問題とも相まって、水素を原料とするエネルギー循環システムの構築へ向けた研究のさらなる進展が切望されている。このプロセスが成立するためには数多くの技術的ブレークスルーが不可欠であり、材料科学に課せられた問題も山積している。本研究は効率的な水素発生に必須である触媒開発を念頭にPtをベースとする2元合金モデル触媒表面を構築しその特性を検討する。より具体的には、超高真空中で表面科学の手法に基づき原子レベルで構造を規定したPt-X表面を分子線エピタキシ(MBE)法により作製し、水素循環プロセスを担う水素(H_2)や水蒸気(H_2O)、メタノール(CH_3OH)、また副次的に算出される一酸化炭素(CO)の触媒表面における分子論的振る舞いと作製プロセスの関連を明らかにする。 清浄Pt(111)基板(a)、Pt(111)に基板温度473KでFeを0.5原子層(ML)厚蒸着した試料(b)および基板温度室温でFeを1ML蒸着した後さらにPtを1ML蒸着した試料(c)をそれぞれに吸着したCOバントの振動数に基づいて、(b)基板では蒸着Fe原子が表面第二層に拡散し、最表面にはPt単原子層が形成されることが推定された。また、(a)および(b)基板表面吸着COバンドの振動数および強度変化をCO曝露量に対してプロットすると、両表面におけるピーク振動数は導入初期で約40cm^<-1>、1L曝露時でも30cm^<-1>異なっている。またバンド強度についてみると、低被覆率では(b)は(a)に比較し40%程度に低下している。これはFe/Pt表面にCOが吸着しにくくなったことを示しており、Fe元素の添加がCO被毒改善に効果的であることを表面科学的に示している。
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