2006 Fiscal Year Annual Research Report
溶融酸化物の直接還元・電解再生型製造法による水素吸蔵用高純度バナジウムの製造
Project/Area Number |
18360367
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴木 亮輔 北海道大学, 大学院工学研究科, 教授 (80179275)
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Keywords | バナジウム / 酸化物 / 直接還元 / 電気分解 / 塩化カルシウム / 酸素濃度 / OS法 |
Research Abstract |
溶融酸化バナジウム(V_2O_5)原料から金属バナジウム(V)を直接製造する新プロセスを開発している。溶融塩に溶けているCaによって固体酸化物を直接金属に還元する(A)と共に、副生成物のCaOを電気分解でCaに再生する(B)、という、工程(A)と(B)、を一体化した酸化物直接還元・電解再生型製造法(以下OS法と称する)をさらに発展させ、固体酸化物のみならずVの液体酸化物であるV_2O_5の直接還元に取り組んでいる。 溶融CaCl_2中でOS法を適用し、液体酸化物V_2O_5を陰極近傍に存在するCaと効率よく反応させる電極配置法の最適化を行った。陰極材料としてFe,V,Mo,Ta,Nb,ステンレス鋼などを検討したところ、MoとVで良好な結果を得た。Vの場合、陰極材料からの汚染を受けないが、還元された試料との分離が難しいので、MoとVを適宜使い分けて実験を行った。 坩堝型陰極の面積を陽極面積と比べて相対的に小さくすることで電流密度を向上させることが出来た。工業化を念頭に実験的に電極配置を工夫し陽極炭素を陰極に数mmに近づけて酸素濃度が2000ppmまで低いVの製造に成功した。還元の途中の相変化を検討すると共に、種々の電極配置での電解挙動と電流効率を検討した。還元挙動は供給電流と良く対応していることから、還元初期には高い電流効率であることが判った。還元後期は主として金属Vからの脱酸反応であり、電流が低下すると共に電流効率が低下した。
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Research Products
(6 results)