2008 Fiscal Year Annual Research Report
燃料電池の多孔性三相膜電極接合体でのイオンと水の輸送機構
Project/Area Number |
18360371
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
須藤 雅夫 Shizuoka University, 工学部, 教授 (80154615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡野 泰則 静岡大学, 創造科学技術大学院, 教授 (90204007)
武田 和宏 静岡大学, 工学部, 准教授 (60274502)
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Keywords | 燃料電池 / ナノ材料 / 膜 / 膜電極接合体 / 水輸送 |
Research Abstract |
本研究では、H18年度での多孔性電極による水分凝縮防止のための転写法電極設計と、H19年度の薄層化電極の成果を踏まえて、水輸送の物質移動解析と、DMFCシステム全体でのプロセス制御法を検討した。DMFCでは特にパッシブモードでの水輸送が課題であり、パッシブモードでの挙動をACインピーダンスから解析を加えた。その結果、ますカソードの緻密層に水分が凝縮し、その後、膜を逆拡散する挙動が解析された。 ついで、膜電極接合体及び流路内の水分凝縮の効果を数値シミュレーションし、アノードでは電極反応で生成する二酸化炭素がメタノール輸送を妨害することやカソードでの水分による気液二相流れの解析結果が実験の電流-電位曲線での限界電流をうまく説明できることが明らかとなった。 また、DMFC運転開始時の温度制御法に注目した制御方法を検討し、燃料電池システムをモデル予測制御する動的シミュレータの開発を行った。燃料電池の性能とプロセス全体のシステム制御を連結し、起動時間を最短にするシーケンスを明らかにした。 アノードの性能向上と触媒低減化の検討では、触媒担持量を分割し、多層化することで性能向上が見られた。カソードでの0.04mg/cm^2には及ばなかったが、0.24mg/cm^2と従来の触媒担持量の1/10と画期的な触媒低減が実現できた。
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Research Products
(28 results)