2007 Fiscal Year Annual Research Report
エレクトロスプレー分子インプリント法による光学分割膜の創製
Project/Area Number |
18360373
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉川 正和 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (60158417)
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Keywords | 分子インプリント / エレクトロスプレーデポジション / ポリアミド / 分子認識 / 不斉認識 / 光学分割 / ポリスルホン / 酢酸セルロース |
Research Abstract |
平成19年度は以下の3つのプロジェクトを実施した。 (1)酢酸セルロースからのエレクトロスプレー分子インプリント膜の創成 アセチル化率40.0%の酢酸セルロースを候補物質に採用し、D-あるいはL-体のN-α-ベンジルオキシカルボニルグルタミン酸を鋳型分子として含む高分子溶液を、30.OkVの電位、電極間距離10cmの条件でエレクトロスプレーデポジションを実施することにより、鋳型比0.50ならびに1.0の4種類の分子インプリントナノファイバー膜を調製した。これらの膜は不斉認識能を呈し、その選択性は採用した鋳型分子の絶対配置に依存した。 (2)不斉環境をもつ新規な不斉認識部位形成候補物質の創成 ジカルボン酸モノマーとしてN-位がアセチル基が保護されたアスパラギン酸を、ジアミンモノマーとして1,3-フェニレンジアミンならびに1,4-フェニレンジアミンを採用することにより主鎖に不斉炭素をもつ2種類の新規なポリアミドを創成した。また、ジアミンモノマーとしてカルボキシル基が保護されたリシンを、ジイソシアナートとして1,4-フェニレンジイソシアナートならびに2,4-トルエンジイソシアナートを採用することにより、主鎖に不斉環境を有する4種類のポリ尿素を創成した。表面プラズモン共鳴による予備的実験により、これらのキラル高分子が不斉認識能を示すことを明らかにした。 (3)キラルポリアミドからのエレクトロスプレー分子インプリント膜の創成 平成18年度より創成されているキラルポリアミドからエレクトロスプレーデポジション法を適用することによるナノファイバー膜の調製条件の最適化を行った。鋳型分子共存下での分子インプリントナノファイバー膜の創成には至っていないが、キラルポリアミドから調製されるナノファイバー膜が通常膜と比較して、高い透過流束でラセミアミノ酸混合物を光学分割することを明らかにした。
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Research Products
(4 results)