2008 Fiscal Year Annual Research Report
金属-酸化物ナノ構造体の壁構造の制御と新しい触媒調製法の開発
Project/Area Number |
18360391
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
内藤 周弌 Kanagawa University, 工学部, 教授 (20011710)
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Keywords | 触媒 / ナノ材料 / 表面・界面物性 / ナノチューブ / 中空ナノ粒子 / 水素吸蔵 / 金属クラスター / EXAFS |
Research Abstract |
本研究では、種々の8-10族金属を内包したSiO_2やTiO_2ナノチューブ、ナノカプセル、ナノホローなどのナノ構造体触媒の壁構造を精密制御し、高活性・高選択性をもつ触媒開発を目的としているが、本年度は、Ir内包シリカナノ粒子における水素吸蔵機構(H/Ir=3.3)をその場観察の赤外分光法、XPS、EXAFSにより検討した。還元処理した触媒に室温で水素を導入すると2118cm^<-1>と3390cm^<-1>に赤外吸収が観測されることから、水素分子は触媒上でヘテロリティックに開裂し、IrHとSiOHとなって吸蔵されることが分かる。これらの吸収、は200℃の排気で消滅することから、吸蔵は可逆的である。一方、XPS測定ではIr金属は水素還元処理・排気をした状態でわずかにプラスに帯電したIr^+の状態であることが結合エネルギーの見積もりから明らかとなった。ここに室温で水素を導入すると還元されてIrHとなることが結合エネルギーの変化から分かり、赤外分光法の結果とよく対応した。同様の水素吸放出過程をinsitu-EXAFSのIr-L_<III>吸収端の変化で検討したところ、水素放出時にはR=1.75AにIr-0結合に帰属されるピークが観測されるが、室温で水素を導入するとその強度は著しく減少し、かわりにR=2.6A付近にIr-Ir結合に帰属されるピークが増大した。その後、100℃の排気処理によりIr-Ir結合の減少とIr-0結合の増加が観測された。以上のことから水素吸蔵前にはIr原子はシリカの酸素上にIr-0として高分散しているが、水素吸蔵によりIrHとなると凝集して大きなクラスターとなる。高温で水素を排気するとこのクラスターは崩壊しIrは再びシリカ上に再分散される機構が明らかとなった。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Preferential CO oxidation in hydrogen-rich stream over Pt catalysts modified with alkali metals2008
Author(s)
H. Tanaka, M. Kuriyama, Y. Ishida, S, Ito, T. Kubota, T. Miyao, S. Naito, K. Tomishige, K. Kunimori.
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Journal Title
Applied Catalysis, A : General 343(1-2)
Pages: 125-133
Peer Reviewed
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