2006 Fiscal Year Annual Research Report
生細胞への粒子付着・取込過程のナノ計測システムの開発
Project/Area Number |
18360394
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
東谷 公 京都大学, 工学研究科, 教授 (10039133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新戸 浩幸 京都大学, 工学研究科, 助手 (80324656)
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Keywords | ナノバイオ / 走査プローブ顕微鏡 / 共焦点顕微鏡 / 表面・界面物性 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
分子オーダの情報が得られる原子間力顕微鏡(AFM)に、共焦点レーザー顕微鏡を組み合わせた複合ナノ計測システムを作成し、かつコロイドプローブに工夫を加えることにより、下記(1)〜(5)に関する迅速かつ定量的な情報の提供が可能な装置の開発を行う。すなわち、(1)材料表面と生体細胞との親和性、(2)表面基の細胞への薬剤効果、(3)細胞内に取り込まれるナノ粒子のサイズ・表面物性および取り込み部位、(4)細胞内へのナノ粒子、薬剤の取込過程、および細胞内での代謝過程、(5)上記(4)における標的細胞とその周囲の細胞集団の動態、である。開発される複合ナノ計測システムを駆使して、合理的なDDS用粒子設計のための定量的で基礎データとメカニズムの理解を得ることが、主目的である。 本年度は、まず、ナノ計測システムの実現化するため、現有の共焦点レーザー顕微鏡の上に、専用ベースプレートを介して、倒立型AFMを組み合わせ、それらを除振台の上に設置した。次に、このナノ計測システムを駆使して、粒子一細胞表面間の親和力、蛍光ナノ粒子の取込・代謝過程、などの計測データを蓄積した。表面の正負電荷密度、親・疎水性度、表面官能基の種類と密度等の異なるコロイドプローブと上記のマウス皮膚がん細胞(B16F10)との親和力のAFM測定を行った。この親和力評価実験より判明した親和性の強い表面を有する種々のサイズの蛍光ナノ粒子を培地に添加し、共焦点レーザー顕微鏡などによりナノ蛍光粒子と細胞の動向を追った。これにより、細胞に取り込まれる粒子サイズを決定した。
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Research Products
(2 results)