2007 Fiscal Year Annual Research Report
酵母による環境調和型化学物質生産を目的とした代謝経路のインシリコデザイン
Project/Area Number |
18360395
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 浩 Osaka University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00226250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古澤 力 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (00372631)
平沢 敬 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (20407125)
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Keywords | インシリコ代謝変動予測 / 代謝フラックス解析 / 同位体標識トレース実験 / ゲノムスケールモデル / 微生物生産 |
Research Abstract |
本研究においては、有用化学物質の微生物生産を目的として、ゲノムスケールの代謝反応情報を化学量論式によりモデル化し、微生物の代謝をインシリコデザインすることを目的とした。出芽酵母のゲノム情報を基盤として遺伝子発現量の変化が標的生産物質の生産フラックスに与える影響についてコンピュータで予測する手法を開発した。 ゲノムスケールで代謝情報を化学量論式の形で集積し、代謝反応モデルを開発するための検討を行った。このモデル開発では、パラメータ推定が困難な動力学的情報を一切含まず、モデル化の労力を最小限にすることを念頭に行った。解糖経路、TCAサイクル、アミノ酸の合成経路など中枢代謝経路周辺を中心とした化学物質を標的化合物に設定し、遺伝子改変の代謝ネットワークに与える変動の効果を予測するためのモデル構築の検討を行った。一遺伝子破壊の条件を与え、遺伝子破壊による代謝フラックス変化を予測する方法を開発した。 一方、代謝変動が実際に有効に起こるかどうかを実験的に検証するための手法開発も行った。ここでは、高精度中枢代謝経路評価システムの開発に分けて研究を進めた。酵母に13C同位体標識化合物を細胞内に取り込ませる実験を行うとともに、中枢代謝経路の変換過程で、代謝物質の炭素原子が変換前後でどの炭素に移動するかということを考慮した精密な原子マッピングモデルと構築した。代謝反応において取り込まれた標識炭素が、どのように変換されていくかを解析するモデルを構築し実際の細胞を使って評価を行った。 本研究により目的物質の効率的生産に向けた代謝のインシリコ予測、評価を行えるシステム開発の基礎が確立した。
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Research Products
(16 results)