2007 Fiscal Year Annual Research Report
外惑星への超高速航行を可能とする磁気プラズマセイル推進の地上実証実験
Project/Area Number |
18360411
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
船木 一幸 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究本部・宇宙輸送工学研究系, 准教授 (50311171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 宏 京都大学生存圏研究所, 生存圏開発研究本部, 教授 (50260013)
藤田 和央 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 総合技術研究本部, 主任研究員 (90281584)
小川 博之 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 准教授 (60311172)
安部 隆士 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 教授 (60114849)
大津 広敬 静岡大学, 工学部, 助教 (20313934)
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Keywords | 航空宇宙工学 / 惑星探査 / 磁気圏・電離圏 / プラズマ・核融合 / 宇宙機推進 / プラズマセイル / マグセイル / アークジェット |
Research Abstract |
低コストな太陽系探査(特に、外惑星やそれ以遠の太陽系外縁部探査)を短期間で実現するためには、急加速と持続力のある加速を両立させる宇宙推進技術が注目されており、そのひとつとして注目されているのが、本研究で取り上げる磁気プラズマセイル(Magnetoplasma Sail,MPS)である。平成19年度は、太陽風プラズマ流を模擬する太陽風シミュレータ、磁気セイルを模擬するコイル、そして、コイル磁場を広範囲に広げるためにコイル近傍からプラズマを噴射していわゆる磁気プラズマセイルの動作とするための磁場拡大用プラズマ源の3つと、これらの駆動系から構成されるMPS地上実験シミュレータを利用した実験を前年度に引き続き実施して、次の3つの成果が得られた。1)磁気セイル(宇宙機からのプラズマ噴射を伴わないもの)の直接推力測定を実施して、実機スケールで代表長300km(実験室では代表長10cm)クラス磁気セイルの推力特性を明らかにした。2)磁気セイル磁気圏磁場の分布を測定し、限られたケースではあるが、磁気圏(特にマグネットポーズとマグネットシース)の構造をとらえることに成功した。3)コイルからプラズマ噴射を伴う磁気プラズマセイルの実験では、磁気セイル(プラズマ噴射を伴わないもの)の磁気圏がプラズマ噴射によって拡大される様子を捉えることに成功した。特に3)の成果は、イオン旋回運動のスケールと磁気圏のスケールが同ーオーダーとなる、イオンスケール磁気プラズマセイルの有効性を示した重要な成果であると言える。
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Research Products
(4 results)