2008 Fiscal Year Annual Research Report
外惑星への超高速航行を可能とする磁気プラズマセイル推進の地上実証実験
Project/Area Number |
18360411
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
船木 一幸 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究本部・宇宙輸送工学研究系, 准教授 (50311171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山川 宏 京都大学, 生存圏研究所・生存圏開発創成研究系, 教授 (50260013)
大津 広敬 静岡大学, 工学部, 准教授 (20313934)
堀澤 秀之 東海大学, 工学部, 教授 (30256169)
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Keywords | 航空宇宙工学 / 惑星探査 / 磁気圏・電離圏 / プラズマ・核融合 / 宇宙推進機 / プラズマセイル / マグセイル / アークジェット |
Research Abstract |
太陽系探査(特に、外惑星やそれ以遠の太陽系外縁部探査)を低コストかつ短期間で実現するためには、持続力があり効率的な宇宙機推進技術が必要である。そのひとつとして注目されているのが、磁気プラズマセイル(Magnetoplasma Sail,MPS)である。本研究では、宇宙での磁気プラズマセイル動作を模擬した実験(スケールモデル実験)を実施して、磁気プラズマセイルの物理過程を解明することを目的としている。平成20年度は、太陽風プラズマ流を模擬する太陽風シミュレータ、磁気セイルを模擬するコイル、そして、コイル近傍からプラズマを噴射してコイル磁場を広範囲に広げるための磁場拡大用プラズマ源、の3つから構成される「MPS地上実験シミュレータ」によるスケールモデル実験を前年度に引き続き実施して、次の2つの成果が得られた。1)磁気セイル(宇宙機からのプラズマ噴射を伴わないもの)の磁場分布を計測し、磁気セイル磁気圏の3次元構造を明らかにした。このスケールモデル実験は、宇宙における流体スケール磁気セイルの相似則が満たされるよう実施されており、磁気圏の太陽側サイズ(離脱距離)は、太陽風の動圧と磁気圧の平衡する点とコイル中心との距離に一致した。2)コイルからプラズマ噴射を伴う磁気プラズマセイルの実験においても、3次元磁場分布と電流分布を計測し、磁気セイル(プラズマ噴射を伴わないもの)の磁気圏がプラズマ噴射によって拡大される様子を詳細に捉えることに成功した。磁気プラズマセイル磁気圏では、磁気圏を拡大する電流と共に、磁気圏を縮小させる電流(反磁性電流)も流れており、更なる磁気圏拡大のためには最適化の余地がある事が分かった。これら実験と並行して、電磁流体(Hall-MHD)モデル/粒子モデルによる数値解析ツールの開発も実施し、磁気圏拡大過程においてHall効果が重要であることが明らかになった。
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Research Products
(32 results)
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[Presentation] プラズマセイルWGの活動2009
Author(s)
船木一幸, 山川宏, 篠原育, 西田浩之, 梶村好宏, 大津広敬, 藤本智也, 山極芳樹, 小嶋浩嗣, 中村武恒, 臼井英之, 沼波政倫, 杉田寛之, 藤田和央, 秋田大輔, 小川博之, 坪井伸幸, 上野一磨, 佐藤博紀, 大塩裕哉, 綾部友洋, 堀澤秀之, 佐々木大祐, 窪田健一
Organizer
宇宙科学シンポジウム
Place of Presentation
相模原
Year and Date
2009-01-09
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