2006 Fiscal Year Annual Research Report
船舶の遭遇荒天海象の統計的シミュレーション設定法に関する研究
Project/Area Number |
18360419
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
新開 明二 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (10112301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 悟 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (00253542)
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Keywords | 遭遇荒天海象 / 統計学 / シミュレーション / 海洋計測システム / 海洋計測ロボット / 船舶安全性 / 小型高速艇 |
Research Abstract |
本研究において、船舶が遭遇する荒天海象の発現頻度について、通常考えられないような大きさの波浪、いわゆる異常波(extreme waves)の発現の観点から、その統計的性質を推定する一技法を提示し、その技法に基づく船舶安全性評価の方案の策定することを目的としている。 順序統計シミュレーション技法を応用して、異常波浪の統計学的シミュレーション技法の確立を図った。さらに、その方法が、遭遇荒天海象下の船舶安全性評価に利用できるかどうかについて、船体応答長期予測ならびに大洋における異常波浪の海洋物理学的メカニズム解明のための海洋計測システム開発(高速艇利用、ロボット利用)の両面から、調査を実施することを企図した。 本年度は、研究の重点を四点に絞り、船舶が遭遇する荒天海象について、通常考えられないような大きさの波浪、いわゆる異常波(extreme waves)の発現に焦点をあて、その統計的性質を計算機に基づくシミュレートにより推定する方案を検討するための予備調査を実施した。 [I]衛星情報長期波浪統計データに基づく異常波浪の予備調査を実施した。北・南太平洋、北・南大西洋、インド洋の五大洋についてデータベースを完成した。[II]順序統計シミュレーション技法の応用研究の予備調査を実施した。シミュレーションのための乱数の特性を調査し、技法の応用可能性の指針を示した。[III]遭遇異常海象下における船舶安全性評価に関する研究の予備調査を実施した。荒天下の船体運動特性把握のため小型高速艇船型の系統的調査システムを完成した。[IV]異常波浪の海洋物理学的メカニズム解明のための海洋計測システムの予備調査を実施した。海洋計測のためロボット利用を計画しており、海中グライダー、魚類型ロボットの利用可能性を調査し有望であることを確認した。
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Research Products
(6 results)