2006 Fiscal Year Annual Research Report
ヒューマンファクターを考慮した造船所における労働安全に関する研究
Project/Area Number |
18360421
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
篠田 岳思 九州大学, 工学研究院, 助教授 (80235548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大柿 哲朗 九州大学, 健康科学センター, 教授 (20101470)
福島 正治 九州大学, 人間環境学研究院, 特任教授 (70380665)
小山田 英弘 九州大学, 人間環境学研究院, 助手 (80233625)
田中 太氏 九州大学, 工学研究院, 助手 (70432854)
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Keywords | 労働災害 / リスク評価 / 危険暴露時間 / 労働災害データベース / 足圧センサー / 情報処理モデル / 労働災害抑止対策 / エピソード記憶 |
Research Abstract |
造船所における労働災害度数率について述べると,ここ数年の増加傾向にあり,また同種事故も頻発している傾向がある。労働安全衛生法の法体系に基づく,規則・基準等を遵守していたとしても,ヒューマンエラーや,機器操作や危険に対する認知,知識・能力が欠如していた場合は直ちに災害として表面化する。労働災害の社会的・経済的インパクトや人的・物的損失のインパクトが大きく,作業時の労働者の安全確保は,産業を維持,継承,持続的に発展させるための重要課題である。 本研究では建造時の労働災害リスクの評価と軽減に関して研究を進めるが,本年は,1)危険状態の暴露時間・頻度の算定のための計測方法として靴敷きに圧電センサーを埋込み,荷重変動を計測することにより,作業者の足場等の作業環境状態を把握するための機器の開発を行い,実際の造船所での計測実験から有用性を確認し,ニューラルネットワークによる推定技術の組合せから作業者の行動・作業ログを取得する方法の糸口を作った。2)危険状態の発生確率および危険回避の可能性については,作業時の人間の姿勢やバランスと不安定事象の進展についての数理モデルを構築し関節トルクの推定を行うために,小型ロードセルを床に埋込み,足圧センサーの開発を行った。3)造船所における労働災害事例のデータベースの構築を行い,認知心理学に基づく災害事例の分類を行い,これをもとに災害発展への抑止効果の高い対策の検討を行った。4)作業環境での作業および歩行時の人間の情報処理モデルの構築を行い,抑止効果の高い対策としてエピソード記憶に関する体験型モックアップによる実験を行い,実験での有効性の確認を行った。
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Research Products
(5 results)