2006 Fiscal Year Annual Research Report
ボアホールジャッキ破砕による高精度応力測定システムの開発と原位置計測への適用
Project/Area Number |
18360432
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
水田 義明 崇城大学, 工学部, 教授 (20107733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 篤夫 崇城大学, 工学部, 教授 (20279376)
佐野 修 東京大学, 地震研究所, 教授 (20127765)
伊藤 久男 (独)海洋研究開発機構, 地球深部探査センター, 室長 (10356470)
石田 毅 京都大学, 工学研究科, 教授 (10232307)
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Keywords | 地殻絶対応力測定 / 室内較正試験 / 原位置計測 / ボアホールジャッキ / 数値シミュレーション / 人工亀裂 / 亀裂再開口圧検出 / 接線ひずみセンサー |
Research Abstract |
平成18年度は、まず、応用地質株式会社エネルギー事業部の実験室において、岩石薄板載荷試験を行った。すなわち、細粒の南アフリカ産斑れい岩の供試体(595×595×50mm)6枚のそれぞれに、精研ダイヤモンドに特注したφ97.5、φ97,0およびφ96.5mm3種類のダイヤモンドビットを用いて、595×595mm中央に計測孔を切削した。その孔に、新たに開発した乾式破砕プローブを挿入して載荷実験を行い、また595×595mm上に貼られた数多くのひずみ計によるひずみ計測を行って、新ブローブの較正実験を実施した。 つぎに、有限差分法解析コードFLAC-2Dを用いて、岩石薄板載荷実験の数値シミュレーションを行って、新プローブによる載荷のメカニズムおよび載荷の進行に伴う岩石薄板内ひずみ分布の変化を予測した。また、実験結果と数値解析結果とを比較し、検討した。その結果、新プローブには意図した破砕能力を発揮できる機能があることを確認できた。 さらに、東大地震研究所の予算を導入して、岐阜県神岡鉱山の坑内において、鉛直方向に削孔された孔内で、新プローブによる原位置応力測定を行つた。応力測定に供されたボーリング孔は、かつて水圧破砕法による応力測定に供されたボーリング孔と3m離れているだけである。新プローブによる応力測定の結果は水圧破砕による応力測定の結果とほぼ同じであった。このことから、新プローブに装着された接線ひずみセンサーは、亀裂再開口圧を正確に検出できる機能のあること、および新プローブは少なくとも原位置応力測定に適用できることがわかった。今後は、より高精度に測定できることを実証することが課題である。
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