2006 Fiscal Year Annual Research Report
ELMによるタングステンダイバータ板損傷の基礎過程の解明と材料の最適化
Project/Area Number |
18360443
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
徳永 和俊 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (40227583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 瑞樹 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (30235189)
江里 幸一郎 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 研究員 (30354624)
鈴木 哲 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 研究員 (60354619)
谷川 尚 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 研究員 (70370426)
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Keywords | 核融合 / プラズマ・壁相互作用 / ダイバータ / 高熱負荷 / 水素同位体 / ヘリウム / パルス負荷 / タングステン |
Research Abstract |
本年度は、ELM時の熱負荷模擬実験を行うためのレーザ装置、レーザ照射チェンバー等を作製、整備した。また、高熱流束の水素、ヘリウム及び水素/ヘリウム混合ビーム照射を行なうための基礎データをイオンビーム照射装置を使用し取得した。さらに、電子ビーム照射によるパルス高熱負荷実験を行なうための試料ホルダーを作製し、動作確認及び予備的な実験を開始した。 (1)ELM時にダイバータ板が受ける負荷として最も特徴的なものは、周期的なパルス高熱負荷である。本研究では、炭酸ガスレーザ発振器の連続パルス発振を用いてこれを模擬する。このため、レーザ光照射用のチェンバーを整備すると共に、この照射用チェンバーと発振器の間の光学系を作製し、レーザ光を照射用チェンバー内の試料表面に導入した。 (2)レーザ光照射時のレーザ光の時間変化、試料の表面温度、放出ガス、放出原子の励起・電離状態、蒸発量の時間変化等の動的な計測を行うために、赤外線検出素子、放射温度計、四重極質量分析装置、可視分光器の計測装置を取り付け、整備・調整した。 (3)熱挙動を定量的に評価するために、汎用の熱構造解析ソフトを導入した。これを用いて、有限要素法を用いた熱弾塑性応力解析及び溶融、蒸発現象のシミュレーション計算を開始した。 (4)高熱流束の水素、ヘリウムビーム及び水素/ヘリウム混合ビーム照射を行なうために、可視分光器を用いた混合ビームの水素/ヘリウムビーム比の評価実験及び各種タングステン材に対して予備的な照射実験を行なった。 (5)パルス電子ビーム照射実験については、高温照射が可能なヒータ付きのビーム照射実験用スライド式試料台を作製し、各種の分析が可能な小型試料について照射実験が可能となった。 (6)プラズマ溶射法によりタングステン被覆材を試作し、溶射時の基材の熱影響や界面における反応について調べた。さらに、パルス高熱負荷実験等を行い、耐熱負荷特性について評価した。
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Research Products
(3 results)