2006 Fiscal Year Annual Research Report
定常核融合炉に於ける固体・液体プラズマ対向機器による粒子制御の包括的方法論
Project/Area Number |
18360446
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
廣岡 慶彦 核融合科学研究所, 連携研究推進センター, 助教授 (60311213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 啓介 核融合科学研究所, 連携研究推進センター, 教授 (70023736)
大藪 修義 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60203949)
相良 明男 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (20187058)
図子 秀樹 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (20127096)
吉田 直亮 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (00127317)
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Keywords | 水素リサイクリング / 粒子制御 / プラズマ-壁相互作用 / プラズマ対向機器 / ヘリウム灰 |
Research Abstract |
平成17年度までに研究代表者等は、実験室系直線型プラズマ装置(VeHICLE-1)に設置されたリチウム蒸着回転ドラム型移動表面式プラズマ対向機器(MS-PFC)テストユニットを用いて水素・ヘリウムプラズマ夫々のリサイクリング率を100%以下に低減し定常状態に保つことができることを実証した。水素に関しては、リチウムが水素化物を生成することでリサイクリングが抑制されることが期待されるが、ヘリウムの場合は、リチウム蒸着物の格子欠陥に捕獲されることでリサイクリングが抑制されると解釈された。ここで、水素の場合は、回転ドラムに全くバイアス電圧を掛けない状態で、ヘリウムの場合は、約30ボルトの負の電圧を掛けた状態で実験が行われた。 本研究課題初年度(平成18年度)の目的は、上記のMS-PFCテストユニットを用いて水素・ヘリウム混合プラズマのリサイクリングを低減できるかを実験的に検証することであった。実際の核融合炉のコアプラズマでは、DT-反応にため全体の約10〜20%がヘリウム(アルファ粒子・熱化粒子)になることが理論的(TRANSP-code)に予想されている。そこで、VeHICLE-1装置内で水素:ヘリウムイオン密度比がおおよそ10:1になるような混合プラズマを生成しリチウム蒸着回転ドラムに照射し夫々の粒子リサイクリングをHα及びHe-I分光によって測定した。上記の分光測定の結果、混合プラズマの回転ドラムからの水素リサイクリング率は約30%、ヘリウムリサイクリングは、約20%定常的に低減されることが分かった。また、これを捕獲粒子数とリチウムの比で表すとH/Li=1.25、He/Li=0.08となった。これらの原子数比データは、固定リチウム試料を用いた実験でも検証された。 また、上記の実験と並行して従来水素粒子バランス解析に用いられてきたゼロ次元・4元系モデルを水素・ヘリウムの2粒子系に適用できる様に改造し、上記の実験データを考慮したケーススタデイーを行い発電炉への移動表面式プラズマ対向機器概念の適応性を評価した。
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Research Products
(3 results)