2006 Fiscal Year Annual Research Report
パーソナルコンピュータクラスターを用いたトロイダルプラズマの乱流と構造の解析
Project/Area Number |
18360447
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
藤澤 彰英 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (60222262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 昭博 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (00390633)
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Keywords | 帯状流 / 乱流 / 重イオンビームプローブ / コンピュータクラスター / ウェーブレット解析 / 輸送 / トロイダルプラズマ / MHDモード |
Research Abstract |
本年度のプラズマ物理学上のもっとも注目すべき成果として、2004年にCHSで確認された流れの帯状構造が実際に乱流によって生成されていることを実証したことである。この事実により、2004年に確認した構造が、これまで理論やシミュレーションが予測してきた帯状流であることが示された.また、輸送障壁のある状態、ない状態について帯状流と乱流の成分比についても知見も得られ、輸送に寄与しない帯状流成分が乱流成分に対して増加することが輸送の改善の一端を担っていることが示されている。その他、帯状流の振動ブランチであるGeodesic Acoustic Modeについても解析が進み、GAMが示す間欠性、固有モード的な性質、解の多重性など新たな知見が得られている.ここで、乱流と帯状流の因果関係の同定には、本研究で提唱したウェーブレットやバイコヒーレンス法を用いた先進的なデータ解析法によってなされたことは特筆すべき点である。 その他、本年度の成果として高エネルギー粒子が駆動する電磁流体力学的なモードの非線形発展に伴い、高エネルギー粒子の軌道に影響を与え、プラズマ中に対称な電場を形成することが明らかと成った。CHSにおいてこの電場は乱流に影響を与えるほどの大きさを持っていないが、将来の燃焼プラズマにおいてはアルファー粒子の軌道損失がプラズマの構造にもたらす効果を考える上で極めて重要な知見を与えると考えられる。 また、最後に、本年度は本課題の技術的な課題であるコンピュータクラスターシステムの構築に成功したことを付記しておく。
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Research Products
(5 results)