2007 Fiscal Year Annual Research Report
高検出効率・高速動作の化合物半導体InSb光子検出器開発とその医療診断応用
Project/Area Number |
18360455
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
神野 郁夫 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (50234167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山名 元 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (30283683)
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Keywords | InSb / ゾーンメルト法 / 垂直ブリッジマン法 / 比抵抗値 / 不純物濃度 / 放射線検出器 |
Research Abstract |
化合物半導体InSbは,開発されている半導体中でバンドギャップエネルギーが最も小さい.このため,一般的に利用されているSi検出器やGe検出器の2倍程度のエネルギー分解能が期待できる.また原子番号と密度が高いため,Si検出器の400〜1000倍,Ge検出器の7^-10倍の光子検出確率を持つ.さらに,電子と正孔の移動度が高いため,高速動作が期待できる.これまで市販のInSbウエハを用いて放射線検出器を製作してきた.しかし,市販品は赤外線センサや磁場センサ用であり比抵抗値が小さい.このため電圧を印加することができず,空乏層が広がらない.この欠点を改善するために,内径7mmの石英アンプル(純度99.99%)を用い,InSb結晶の育成を行った.まず,純度99,9999%のInおよびSbの原料中の不純物を除去するため,ゾーンメルト法を適用した.幅約1cmのヒータを5mm/hの速度で移動させた.昨年度までは,ゾーンメルト法によって石英アンプルの末端に集中した偏析係数が1よりも小さい不純物のみを除去した.本年度は,まず偏析計数が1よりも小さい不純物を除去し,その後,石英アンプルの向きを変えて再びゾーンメルト法を適用し,偏析係数が1よりも大きい不純物も除去した.その後,垂直ブリッジマン法により,単結晶育成を行った.石英アンプルを0.5mm/hで下降させた.育成したInSb結晶をワイヤソーでウエハとし,Hall測定により比抵抗値,不純物濃度などを測定した.
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Research Products
(4 results)