2008 Fiscal Year Annual Research Report
太陽光励起レーザーによるコヒーレント光発生とその高温生成に関する研究
Project/Area Number |
18360463
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Research Institution | Institute for Laser Technology |
Principal Investigator |
今崎 一夫 Institute for Laser Technology, レーザーエネルギー研究チーム, 主席研究員 (40115994)
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Keywords | 太陽光エネルギー / セラミック / レーザー / 高温生成 / 化石燃料 / Cr / Nd |
Research Abstract |
太陽光励起レーザーについてその特性を把握し、これを用いた高温生成について研究を行った。この太陽光励起レーザーは広い面積の太陽光エネルギーを集積する事が可能である。これにより大容量の高エネルギー密度を得る事が出来る。これは広範な分野に利用可能で将来的な太陽エネルギー利用性を上げる事になる。 太陽光のスペクトル範囲は広い。これに対しクロム(Cr)とネオジム(Nd)とを組み合わせる事によりこの広いスペクトルのピーク周辺を吸収する。このため効率の高いレーザー作用が期待できる。このような2種類の添加物を有効に利用するためには結晶構造が必要であると考えられていた。しかし新しく開発されたセラミックを用いる事により、これが有効に作用し大幅に効率が改善される事がわれわれの研究により判明した。 レーザーターゲットの温度は熱源モデルが提案され計算結果を得ている。一般に、温度分布は理想点熱源により与えられる温度分布を重畳して求められる。これを解析する事によりターゲット全体での熱を推定できる。ここではエネルギー入力がわかればそれに合わせた形で、その点熱源エネルギーを重ねあわせる事により求める事を示した。これにより太陽光励起レーザーを用いたターゲットの高温化に対する評価は可能である。 しかしクリーンエネルギー性物質の創成を太陽光励起レーザーの最終目標にするにはまだ最終的なプロセス全体の解明が終了していないのでモデルを述べ簡単な一般形を計算するにとどめた。このような原理に基づき大型システムでの熱エネルギー密度算出をおこなった。通常の太陽光の集光や化石燃料等に比して遥かに高いエネルギー密度が達成可能であるとの結論を得ている。
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