2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18370003
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
篠原 美紀 Osaka University, 蛋白質研究所, 准教授 (80335687)
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Keywords | 減数分裂 / 相同組換え / シナプトネマ複合体 / リン酸化制御 |
Research Abstract |
減数分裂期には相同染色体を均等に分配するために現数分裂期組換えが必須である。また、シナプトネマ複合体やブーケ構造など減数分裂期に特徴的な染色体構造や染色体の核内配置が減数分裂期組換えと協調しておこることが知られているがその機能についてはわかっていない。減数分裂期特異的に発現するSpo16蛋白質が新規のシナプトネマ複合体の因子であることを見いだした。また、減数分裂期組換えに特徴的な交叉型組換えの干渉作用と保証作用にはシナプトネマ複合体の異なるサブユニットが機能することを明らかにした。特に、干渉作用にはMsh4/5複合体が重要であることを見いだした。Msh4/5複合体は組換え中間体に直接結合し組換え反応を進行させる機能を持つことが知られている。このことから、空間的な組換え体の配置制御である干渉作用を行うためにはシグナル伝達を担う因子が存在すると考えた。我々はMec1タンパク質キナーゼがシグナル伝達を担う因子ではないかと考えて解析を行った。その結果、Mec1キナーゼの機能は干渉作用に必要で、さらに干渉作用を行う時期であると我々が提唱しているSEI(組換え中間体のひとつ)形成に必要であることを明らかにした。このことはMec1キナーゼのリン酸化を介して組換えの染色体上での空間的配置が製御されていることを示している。今後は、リン酸化の標的タンパク質を明らかにする必要があると考えている。
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Research Products
(13 results)