2006 Fiscal Year Annual Research Report
植物における多細胞生物への進化の分子遺伝学基盤の解明
Project/Area Number |
18370034
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 元己 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (00193524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂山 俊英 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助手 (60391108)
関本 弘之 日本女子大, 理学部, 助教授 (20281652)
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Keywords | 遺伝子 / 植物 / 進化 / ゲノム |
Research Abstract |
生物の多細胞化とそれに伴う体制の複雑化には、単に細胞分裂後に細胞が分離しないことだけでなく、細胞間に形態や機能分化がおき、さらに全体として1つの生物として成立するような細胞間のコミュニケーションの確立が必要と考えられる。特に組織や器官を新たに作るには、マスター遺伝子となる転写因子とその下流で働く遺伝子群のネットワークが新たに確立される必要がある。このような新たに獲得した器官の制御遺伝子ネットワークの例として、動物では体節の分化にかかわるHomeobox遺伝子、被子植物では花をはじめとしたさまざまな器官分化に関わるMADS-box遺伝子が詳しく解析・研究されている。 本研究は、被子植物へと繋がる植物の系統での多様性進化において、どのような分子遺伝学的機構が関与してきたかを明らかにする研究構想の中で、多様性創生に関わるもっとも重要なステップの1つである多細胞化について着目し、その分子遺伝学的基盤を明らかにすることが目的である。そのため、系統進化において多細胞化が達成される前段階の単細胞生物であるミカヅキモと多細胞化したシャジクモにおいて、遺伝子の網羅的かつ系統的解析を行い、どのような制御機構や遺伝子ネットワークが多細胞化や初期の器官分化において重要な働きをしたかを明らかにする。 本年度は、シャジクモ,ヒメミカヅキモのゲノムの発現遺伝子の網羅性を上げるため、平成18年度には両種の均一化cDNAライブラリを作成した。このライブラリからシャジクモについて約6,000個のESTを決定した。この遺伝子配列を、既知の遺伝子配列に対し相同検索を行い、アノーテーションを付けた。 また、knoxおよびmyosin相同遺伝子の両種による探索を行いミカヅキモミカヅキモに関しては、単離、系統樹作成、発現解析が終了した。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Gene expression profiling using cDNA microarray analysis of the sexual reproduction stage of the unicellular Charophycean alga Closterium peracerosum-strigosum-littorale Complex.2006
Author(s)
Sekimoto, H., Tanabe, Y., Tsuchikane, Y., Shirosaki, H., Fukuda, H., Demura, T., Ito, M.
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Journal Title
Plant Physiol. 141
Pages: 271-279