2007 Fiscal Year Annual Research Report
選択的スプライシングを受けたタンパク質の立体構造モデリングによる機能解析
Project/Area Number |
18370061
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
郷 通子 Ochanomizu University, 学長 (70037290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
由良 敬 日本原子力研究開発機構, システム計算科学センター, 研究副主幹 (50252226)
塩生 真史 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 講師 (30345847)
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Keywords | タンパク質立体構造 / 選択的スプライシング / ホモロジーモデリング / 機能部位 / RNA / 蛋白質間相互作用 / リガンド結合部位 / モジュール |
Research Abstract |
平成19年度には次にあげる3点の成果を得た。 (1)選択的スプライシングデータベースの更新:選択的スプライシングによって変化を受けるアミノ酸配列上の領域情報を収集したデータベースのデータ量を増加させるとともに、収集する生物種の範囲を拡大することができた。その結果、ヒトとマウス以外から約4,300個の選択的スプライシングのデータを集めることができた。 (2)選択的スプライシング産物のホモロジーモデリング法の改良:選択的スプライシングによってアミノ酸配列が部分的に変更されたタンパク質の立体構造をモデリングするために必要なアライメント方法を完成させた。タンパク質の立体構造情報を加味しながらアラインメントすることができるようになった。さらに、タンパク質立体構造の主鎖トレース構造(主鎖の軌跡)をもとに、タンパク質立体構造を構築する新規モデリング手法の開発に着手し、トレース構造のみからポリアライニン構造を構築できるようになった。 (3)機能部位変化の検証:ホモロジーモデリングにより構築される立体構造をもとにして、選択的スプライシングがもたらすタンパク質の分子性機能への影響の評価を行うため、ホモロジーモデリングのテンプレートとなるタンパク質立体構造情報における機能部位データベースを作成した。特に、リガンド結合部位はアノテーションが改善されたデータを、タンパク質間相互作用部位はPQSのデータを用いることで、より信頼性の高いデータを構築できた。また、モジュールの欠失を引き起こす選択的スプライシングについてホモロジーモデリングを行い、機能変化の評価を開始した。その結果、選択的スプライシングによりモジュールが欠失することで、基質との親和性を微調整していると考えられる例を見いだすことができた。
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Research Products
(2 results)