2006 Fiscal Year Annual Research Report
非興奮性分泌細胞の開口放出におけるモバイルアクティブゾーンの生成機構と機能
Project/Area Number |
18370064
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
平嶋 尚英 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 教授 (10192296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 守 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (90090472)
古野 忠秀 愛知学院大学, 薬学部, 助教授 (80254308)
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Keywords | アレルギー / シグナル伝達 / アクティブゾーン / 開口放出 / マスト細胞 / 免疫学 / 分泌細胞 / ラフト |
Research Abstract |
平成18年度はまず、マスト細胞にアクティブゾーン様の構造が存在して、開口放出に関与していることを示すことに力点をおいて研究を行った。 (1)マイクロドメイン・SNARE蛋白質、アクティブゾーン蛋白質、分泌小胞の位置関係の解析 (1)細胞膜マイクロドメイン構造の可視化解析 これまでの我々の研究において、マスト細胞や好塩基球におけるアクティブゾーン様構造がラフトのような細胞膜マイクロドメイン構造の性質を持つ可能性が高いことが明らかとなっている。そこでラフトのマーカー蛋白質であるflotillinと蛍光蛋白質YFPとの融合蛋白質の発現系を構築した。その結果flotillin-YFPの蛍光がマスト細胞の細胞膜に観察できた。分泌小胞を小胞特異的なタンパク質であるVAMP-7-CFPやLysoTrackerで染色することで、生細胞でこ分泌小胞と細胞膜マイクロドメインを可視化する系の確立に成功した。 (2)アクティブゾーン蛋白質の局在と可視化解析 申請者らはすでにアクティブゾーン蛋白質であるMunc13、RIM、liprinがマスト細胞等にも発現していることを見出しているが、今年度はさらにこれらのほかに、basoon、piccolo、ELKSといったアクティブゾーン蛋白質の発現を調べた。その結果、piccoloとELKSに関しては発現が確認できた。ELKSの抗体を用いた免疫染色の実験から、細胞質と形質膜に存在したELKSが細胞の刺激後、分泌小胞にも移行してくることが明らかとなった。 (2)RNAi法による関連蛋白質ノックダウンの影響 上述の研究で興味深い挙動を示したELKSについて、RNAi法によるノックダウンの影響を調べたところ、ノックダウンが50%であるが、特にエクソサイトーシスへの影響は求められなかった。今後、さらなる追究を試みる予定である。
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Research Products
(4 results)