2007 Fiscal Year Annual Research Report
モデル役生に学ぶストレス応答戦略と細胞長寿命化への展開
Project/Area Number |
18370070
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
饗場 浩文 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (60211687)
|
Keywords | 分裂酵母 / 老化 / ストレス応答 / 微生物 / 経時寿命 / 2成分制御系 / 大陽菌 |
Research Abstract |
1.高発現することで、分裂酵母の経時寿命を延長する新規遺伝子ecl1+を同定した。Ecl1は80アミノ酸からなるタンパク質で核に局在すること、栄養状態の情報伝達に関与すると考えられるPka1経路に影響することを示した。またmRNAの発現は、対数増殖期から定常期へ移行する際に一過的に増加することもわかった。 2.分裂酵母に存在するlcf1のパラログ遺伝子(lcf2)について解析を行い、lcf2は、ミリスチン酸に特異性をもつlong chain fatty acyl-CoA synthetase活性を有することを明らかにした。さらに、lcf1とlcf2との2重破壊株を解析した結果、lcf1とlcf2が分裂酵母のlong chain fatty acyl-CoA synthetase活性の大半を占めることを明らかにした。lcf2変異株は、lcf1変異株とは反対に定常期生存率が上昇した。酵母では定常期での生存率は経時寿命と関連することが知られている。よって長鎖脂肪酸の利用、代謝と経時寿命との関連が示唆された。 3.分裂酵母の定常期生存率が野生株に比べ高い変異株L18,L16を取得した。L18変異株についてマイクロアレイ解析を行い、野生株と比較して発現が変化する複数の遺伝子を同定した。
|