2008 Fiscal Year Annual Research Report
モデル微生物に学ぶストレス応答戦略と細胞長寿命化への展開
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18370070
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
饗場 浩文 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (60211687)
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Keywords | 分裂酵母 / 経時寿命 / ストレス応答 / 微生物 / 2成分制御系 / 大腸菌 |
Research Abstract |
1. 分裂酵母の経時寿命延長因子Ec11のパラログとしてEc12, Ec13を見出した。これらは共にデータベース上では遺伝子として想定されていなかったが、Ec12は84アミノ酸、Ec13は89アミノ酸からなる小さなタンパク質として発現することを明らかにした。Ec11同様、Ec12, Ec13も高発現すると、分裂酵母の経時寿命を延長した。Ec12は主に核に局在することが示されたが、Ec13は発現量が低く、存在場所を同定するには至らなかった。Ec11, Ec12, Ec13の単独変異株を作製したが、経時寿命に変化がなかった。従ってこれら3つが互いに機能重複をしている可能性が予想されたので、現在、2重、および3重変異株の作製と解析を進めている。 2. Ec11を高発現することにより発現が変化する遺伝子を同定するため、マイクロアレイ解析を行った。さらにYeast Two-HybridにてEc11と相互作用する因子をスクリーニングし、8つの因子を同定した。現在、これらの結果をもとにEc11を高発現すると経時寿命が延長する機構の解析を進めている。 3. Ec11様のタンパク質を出芽酵母に検索し、弱いながら相同性を持つ遺伝子を同定した。出芽酵母の経時寿命における役割の解析を進めている。 4. 大腸菌レスポンスレギュレーターがストレスに応答して染色体結合様式を変化させる様子を解析するため、ArcAを対象に嫌気-好気条件下で培養し、ChIP on CHIP解析を行った。
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