2006 Fiscal Year Annual Research Report
SNARE結合蛋白質(ZW10/RINT-1)による小胞体-ゴルジ体間輸送の調節
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18370081
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
多賀谷 光男 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (30179569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 徹哉 東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (50408689)
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Keywords | Syntaxin18 / ZW10 / RINT-1 / ダイニン / ダイナクチン / 小胞体 / 微小管 / 小胞輸送 |
Research Abstract |
SNAREは小胞輸送の膜融合に関与するタンパク質である。我々は、動物細胞の小胞体に存在するSNAREであるsyntaxin18が、ZW10、RINT-1、BNIP1、p31などと結合していることを見いだし、さらにRINT-1がZW10を小胞体膜に繋ぎ止めておく役割を果たしていることを明らかにした。本研究では、ZW10/RINT-1のさらなる機能解析を行った。 1)ZW10とダイナマイチンの相互作用 小胞体からゴルジ体への輸送は微小管モーターであるダイニン-ダイナクチン複合体によって媒介されており、複合体のサブユニットが輸送するカーゴ分子との相互作用に関与する。ZW10はダイナマイチン(ダイナクチンのサブユニットの一つ)と結合するので、その結合部位を決定した。その結果、RINT-1の結合するZW10のN末端170アミノ酸領域にダイナマイチンも結合し、ダイナマイチンとRINT-1の結合は競争的であることが判明した。この結果から、ダイナマイチンはRINT-1と競合して、ZW10を小胞体膜から輸送小胞へと乗り換えさせる役割をしている可能性が考えられる。 2)ZW10/RINT-1とコートマーの結 ZW10がゴルジ体へ向う小胞上のダイニン-ダイナクチン受容体となっている可能性を検証するために、動物細胞においてゴルジ体への輸送に関与するCOPI小胞のコートタンパク質とZW10との結合を調べた。その結果、弱いながらZW10とβ、γ、δ-COPとの結合が認められた。 3)RINT-1相互作用タンパク質の同定とその機能解析 タンデム親和精製法を用いてRINT-1結合タンパク質の探索を試みたが、新規タンパク質は見いだすことはできなかった。 研究協力者:ZW10に関する解析-若菜祐一、青木健洋RINT-1相互作用タンパク質の同定-佐藤精一(3名共、東京薬科大学・生命科学部・博士課程後期)
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