2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18380003
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
高畑 義人 Iwate University, 農学部, 教授 (10133894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 剛 東北大学, 農学研究科, 教授 (30301039)
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Keywords | Brassica / 小胞子培養 / 胚発生 / 遺伝子単離 / DNAマーカー / 機能解析 |
Research Abstract |
アブラナ属(Brassica)作物は、小胞子(未熟花粉)に32-33℃の温度処理を1-4日間行うことで、個々の小胞子から効率的に不定胚発生を誘導し完全な植物体を形成させることができる。この現象は形成した植物が半数体あるいは倍加半数体であるため育種手法として高い利用価値を持つと同時に、植物の発生・分化の基本的理解という面からも重要なモデル系とする。本研究は、この小胞子から不定胚形成への転換機構を理解するために、関連遺伝子の同定と機能解析を行うものである。得られた成果は以下の通りである。 18年度に単離した小胞子由来の球状胚特異的に発現する110の独立したESTsについて、6つのESTsを選択し、定量的RT-PCRにより雄性発生時、および受精胚形成時における発現変動を解析したところ、1つのESTを除いて何れも雄性発生時特異的に発現しており、またこれらは全て受精胚発生においても高度に発現していた。これら遺伝種群のうちAP2ドメインを有する転写因子と考えられる遺伝子についてシロイヌナズナの相同遺伝子を利用した機能解析を行った。その結果、本遺伝子は成熟種子や成長途上の種子を含む莢で発現が確認され、プロモーターGUS解析で発現部位は種子中の胚本体に限定されることを明らかにした。 B. rapaの26のSNPマーカーを含む遺伝子DNAマーカー95個の連鎖地図を作成し、10の連鎖群827cMのマップとなった。SNPマーカーを更に多数作成し、連鎖地図に乗せている。小胞子培養で胚形成能が高い品種と低い品種を選定し、DNA多型が検出しやすい組合せを選び、F_1を作成した。B. oleraceaでも遺伝子DNAマーカーの連鎖地図を作成したが、胚形成能が高い系統が見いだせなかった。
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Research Products
(4 results)