2007 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子組み換え球根植物作出による球根植物における休眠機構の解明
Project/Area Number |
18380025
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大久保 敬 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 教授 (80150506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
比良松 道一 九州大学, 大学院・理学研究院, 助教 (30264104)
尾崎 行生 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (60253514)
嬉野 健次 岩手大学, 農学部, 准教授 (10333759)
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Keywords | 休眠 / 球根植物 / 形質転換 / アサツキ / ヒヤシンス / カノコユリ |
Research Abstract |
Allium schoenoprasumにおける球根形成および休眠性に関与する遺伝子の探索を目的として,同種内の変種関係にあたるアサツキおよびチャイブ間での交配で得られたF1にアサツキを戻し交配した実生について,昨年に引き続き,圃場栽培をおこない,以下の調査を行った.まず,戻し交配実生では,昨年と同様に,夏場に地上部が枯れ,肉眼で明瞭な球根形成がみられるもの(アサツキ型),地上部が枯れず明瞭な球根形成がみられないもの(チャイブ型),球根形成が見られるものの夏場に地上部が枯れないもの(中間型)の3型に分離した.また,個体レベルでの年次間の変動は少なかった,次に,形成した球根の横断切片を作成し,最大鱗葉厚および分げつ数について調査したところ,肉眼で球根形成したと判断した集団(アサツキ型および中間型)は,鱗葉の肥厚により球根となっている個体群と,鱗葉は肥厚していないが中に多くの分げつを形成することにより球根になっている個体群とに分類された.そこで,鱗葉が肥大した個体群を球根形成集団とし,チャイブ型集団とバルク法によるRAPD分析を行ったところ,4プライマーで集団間に多型がみられた. ヒヤシンスおよびカノコユリの形質転換系の確立を試みた.ハイグロマイシン濃度はヒヤシンスでは75mg/l,カノコユリでは150mg/lでともに24日間処理,アグロバクテリウム接種培地および共存培養培地のアセトシリンゴン濃度はヒヤシンスでは10mg/l,カノコユリでは20mg/1が最適で,菌濃度はOD600=0.1,共存培養期間はヒヤシンスでは4日,カノコユリでは7日であることが明らかになった.
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