2007 Fiscal Year Annual Research Report
植物パラレトロウイルスのポリシストロニック翻訳機構の解明とその遺伝子工学的応用
Project/Area Number |
18380029
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 匡 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (40282694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇垣 正志 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (20323438)
日比 忠明 玉川大学, 学術研究所, 教授 (50261954)
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Keywords | 翻訳 / 植物ウイルス |
Research Abstract |
研究課題は,植物パラレトロウイルスの持つ翻訳トランスアクティベーターによるポリシストロニック翻訳機構を解析し,これらウイルスの宿主決定機構の核心を明らかにするとともに,得られた知見を応用して植物における新たなポリシストロニック遺伝子発現系を構築することを目的とする。 今年度は,ダイズ退緑斑紋ウイルス(SbCMV)のポリシストロニック翻訳機構の解析を詳細に行うべく,ホタルルシフェラーゼ遺伝子(Fluc)をレポーター遺伝子として,SbCMVゲノムの第二番目のORFにあたるORFIと置換したコンストラクトを構築した。内部標準として35Sプロモーターにウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子(Rluc)を連結したコンストラクトを用い,インゲン葉にボンバードメントすると,Flucの活性は見られなかったが,SbCMVゲノムやSbCMVのORF6を共導入すると,Flucの活性は上昇し,SbCMVのORF6産物が翻訳トランスアクティベーターであることを証明した。さらに,SbCMVの非宿主であるNicotiana benthamianaへ同様に共導入してもFlucの活性は見られなかったことから,ORF6産物は宿主特異性を担っていることが示唆された。 今後は,植物パラレトロウイルスの異種ウイルスのORF6でも同様に産物が翻訳トランスアクティベーター検定を行うとともに,ORF6の改変やORFI前後の配列の改変などを行って,より詳細な解析を行っていく予定である。
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[Journal Article] Characterization of a defective RNA derived from RNA 3 of the Y strain ofcucumber mosaic virus2008
Author(s)
Takeshita, M., Matsuo, Y., Yoshikawa, T., Suzuki, M., Furuya, N., Tsuchiya, K. and Taakanami, Y.
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Journal Title
Archives of Virology 153
Pages: 579-583
Peer Reviewed