2006 Fiscal Year Annual Research Report
トマト萎凋病菌非病原力決定ゲノム領域の機能・構造・由来の解析
Project/Area Number |
18380030
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
有江 力 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (00211706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺岡 徹 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (60163903)
吉田 隆延 農業環境技術研究所, 生物生態機能研究領域, 主任研究員 (40355334)
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Keywords | 菌類 / 植物 / 植物病理学 / 遺伝子 / タンパク質 / 変異株 / 病原力 / プロテオーム |
Research Abstract |
トマト萎凋病菌(Fusarium oxysporum)レース1菌株由来のRestriction enzyme mediated integration(REMI)法によって誘導された病原性獲得変異株(レース1抵抗性品種に感染できるようになった株)r120において、プラスミドが挿入された領域(非病原力決定ゲノム領域)がレース1の非病原力を決定していることを確認するため、同領域をPCR法等を駆使して取得、レース1菌株の同領域の破壊実験を行ったが、予想と異なり、破壊株はレース1抵抗性品種に感染できず、同領域がレース1の非病原力を決定していることを確認することができなかった。そのため、再度、REMI法によって、病原性獲得変異株を誘導することとし、すでに約1500株の形質転換株を得、トマトへの接種試験による変異株の選抜に着手した。パルスフィールド電気泳動によって、F.oxysporumの染色体を分離する条件の最適化を図り、サザンハイブリダイゼーションによって、ゲノム上の位置などの特定を行う準備をはば完了した。F.oxysporumの病原性株と非病原性株が産生するタンパク質を二次元電気泳動システムおよびDIGEを用いて分離・比較し、それぞれで発現量が異なるタンパク質を約10選抜した。これらのタンパク質は、病原力決定因子等である可能性があるため、各タンパク質をコードする遺伝子のクローニング、遺伝子破壊実験による各タンパク質の機能推定を開始した。このうち、平成18年度は、非病原性株で特異的に高発現している約75 kDa、pI 5.4のタンパク質に注目し、解析を行った。このタンパク質をコードする遺伝子odx1をクローニング、非病原性株からodx1破壊株を作出した。
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Research Products
(1 results)