2007 Fiscal Year Annual Research Report
トマト萎凋病菌非病原力決定ゲノム領域の機能・構造・由来の解析
Project/Area Number |
18380030
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
有江 力 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (00211706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺岡 徹 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (60163903)
吉田 隆延 農業環境技術研究所, 生物生態機能研究領域, 主任研究員 (40355334)
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Keywords | 菌類 / 植物 / 植物病理学 / 遺伝子 / タンパク質 / 変異株 / 病原力 / プロテオーム |
Research Abstract |
トマト萎凋病菌(F. oxysporum f. sp. lycopersiciレース1 NBRC6531株)由来の約1500株の形質転換株のうち、約1000株についてトマト(レース1抵抗性品種)への接種試験を行い、病原性獲得変異株の選抜を試みたが、期待された病原性獲得変異株(=非病原力遺伝子破壊株)は得られなかった。当初、非病原力決定遺伝子領域として解析を進めるはずだった領域がNBRC6531株から喪失した原因として、ゲノム領域の転移等が想定されたため、同ゲノム領域周辺の構造を解析したが、トランスポゾン様配列は見いだされなかった。病原性菌株と非病原性菌株が産生するタンパク質を二次元電気泳動システムを用いて分離・比較し、その結果選抜された発現量に差があるタンパク質スポット約10のうち、複数について、これらが病原力決定因子あるいは発病関連因子である可能性を探るため、各タンパク質をコードする遺伝子のクローニング、遺伝子破壊実験による、各タンパク質の機能推定を開始した。このうちの1つ、ODX1は、それをコードする遺伝子odx1の破壊によっても、病原性等に変化は起きず、病原性に関連しない事が明らかになった.FAP1についても、同様に遺伝子(fap1)破壊によって、病原性に関連しないことが明らかになった。リゾホスホリパーゼと推定されるタンパク質およびグルタチオンペルオキシダーゼと推定されるタンパク質をコードする遺伝子をクローン化し、破壊ベクターを構築中である。
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Research Products
(2 results)